ピュアEV版718はEV専用プラットフォームを採用し、他の718とは異なるクルマに
ポルシェがスポーツカーのエントリーシリーズとなる「718(ボクスター/ケイマン)」のモデル構成を根本から見直す、との報道。
これは英国Autocarが報じたもので、次世代718ボクスター/ケイマンは2022年に登場するとしながら、「ハイブリッド」「ピュアエレクトリック」が追加されることになる、と述べています。
実際に718ケイマン/ボクスターのピュアEVプロトタイプも存在
なお、この情報はAutocarがポルシェCEO、オリバー・ブルーメ氏へのインタビューによって得たものだそうですが、オリバー・ブルーメCEOによると「我々はすでに、バッテリーとモーターを動力源とし、実際に走行できる718シリーズのプロトタイプを作り上げた」とのこと。
ポルシェは過去に981世代のボクスターをベースにしたフルエレクトリックモデル「ボクスターE」、981世代のケイマンをベースにしたEV「ケイマンe-volution」を製作しており、718世代においてもEVプロトタイプが存在するのはごくごく自然。
そして同氏によると、2022年発表となる次期718には「ハイブリッドもしくはプラグインハイブリッド(PHEV)」が用意されるとも語っていて、これは992世代の911モデルライフ後半に登場すると言われる「911ハイブリッド」とほぼ時を同じくしての登場でもあります。
ポルシェは現在718ボクスター/ケイマンの「ピュアエレクトリック」「ハイブリッド」「プラグインハイブリッド」それぞれを試していると言われますが、現在の技術だと、ピュアEVの場合は「一回の充電あたり走行可能距離はどうやっても300キロくらい」。
よってピュアEVはまだまだ現実的ではなく、新型718にエレクトリック化の波が来ようとも、それはやはりオリバー・ブルーメCEO語るとおり、まずは「ハイブリッドかプラグインハイブリッド」になりそうですね。
それでもポルシェは「718のフルエレクトリック」を諦めてはおらず、エレクトリックモデル専用プラットフォーム「PPE」を使用する可能性にも言及しているそうですが、もしPPEを使用した新型718が登場したとしても、それは「現行プラットフォームを改良してハイブリッドもしくはPHEV化した」新型718とは(見かけが同じでも)まったく中身の違うクルマということに。
なお、これは「EV化される新型マカン」と、併売される「ガソリンエンジン搭載マカン」とが、同じ名前であってもプラットフォームそのものが異なるクルマになるということと同じで、しばらくの間、ポルシェにおいては「同姓同名」であっても別人なクルマが混在することになりそうです。