中国製は中国国内専用とは言われるが
メルセデス・ベンツは先日の上海モーターショーにてコンパクトSUV「GLB」を発表していますが、これはメキシコと中国の両方で生産される、とのこと。
メキシコはダイムラーとルノーとのジョイントによるアグエスカリエンテス工場、そして中国は北京近郊にある工場(北京汽車との合弁による工場だと思われる)にて生産されるとのこと。
日本に入ってくるとすればメキシコ製?
なお、欧米についてはメキシコ工場で生産された車両が販売され(すでに新型Aクラスはこの工場にて生産されている)、中国にて生産された車両は中国国内向けに販売されると報じられていますが、メルセデス・ベンツはさすがに「中国製」の車両を世界に向けて輸出する勇気はないのかもしれません(輸出免許の有無も関係している)。
ちなみに多くのメーカーが中国にて生産しているものの、これを輸出するメーカーは非常に少なく、おそらくはボルボが今後「中国産」を世界に向けて輸出することになりそう。
そして中国ではご存知の通り「現地生産を行うには、中国の会社と合弁企業を作らねばならない」という悪法があり、よって中国生産を行うとなると、「現地企業との折半」。
仮に中国生産であったとして、自社100%資本の工場であればまだしも、現地企業が半分出資し、現地の人々が組み立てるクルマはさすがに怖いとしかいいようがなく、日本に入ってくるGLBは「ぜひメキシコ製でお願いします」という感じですね。
なお、GLBコンセプトの「ウラ話」も今回公開されており、GLBのゴーサインが出たのは2018年の8月で、そこから3ヶ月でメルセデス・ベンツはGLBコンセプトを仕上げたということに。
ちなみにコードネームは「SC037(ショーカーナンバー37)」。
GLBコンセプトのスペックは2リッター4気筒ターボ、出力は224馬力。
トランスミッションは8速デュアルクラッチ、駆動方式は4MATIC(4WD)となり、3列シートを持つ7人乗り。
「7人乗り」というとけっこう大きなクルマのように思えますが、プラットフォームはメルセデス・ベンツAクラスと同じで、全長は4620ミリと比較的コンパクトに仕上がっています。
発売時期は未定ではあるものの、幾度となくプロトタイプが目撃され、生産工場まで決定していることを考えると、来年の北京モーターショーあたりで市販モデルが公開され、2020年後半辺りから生産が始まるのかもしれません。