「ベイビーGクラス」ではなかったが、これはこれでOK
メルセデス・ベンツが待望の、そして長らくウワサになっていた「GLB」をコンセプトカーとして発表。
実車の公開は上海モーターショーにて行われますが、画像を見る限りはコンセプトカーといえど市販可能な要件を満たしているように見え、近日中に市販モデルが公開される可能性もありそうです(すでにプロトタイプも走行している)。
メルセデス・ベンツGLBはアクティブ、そしてワイルド風味
メルセデス・ベンツいわく、「GLAとともにコンパクトカープラットフォームを使用したSUVで、かつスポーティーオールラウンダー」とのこと。
となると「B」の名がつく通りFFベースのプラットフォームを採用するということになりそうで、そのぶん価格は抑えられるのかもしれません。
メルセデス・ベンツGLBコンセプトのスタイルを見ると、これまでのメルセデス・ベンツが発表してきたSUVとは異なり、強くオフロードテイストを感じさせる仕上がりに。
このあたりは当初「Gクラスの雰囲気を反映させる」とウワサされていたとおりではあるものの、完全に”ベイビーGクラス”ではないあたり、メルセデス・ベンツはGクラスを「安売り」せず孤高の存在にしておきたかったこともわかります。
メルセデス・ベンツGLBコンセプトには力強いロックガード、樹脂製のフェンダーの他、オフロードタイヤやルーフ上のLEDライト、ルーフボックスといった装備が追加され、これは以前に発表されていた「G-Forceコンセプト(画像下)同様。
よってメルセデス・ベンツGLBコンセプトはGクラスよりも、このG-Forceを強く意識したということになりそうですね。
ただし、「流線型」「フラッシュサーフェス」を好む最近のメルセデス・ベンツにしては珍しく、GLBコンセプトでは「段差」「四角」を強く意識しているのが非常に新鮮。
このメルセデス・ベンツGLBコンセプトについては、全長4620ミリとアナウンスされ、ホイールベースは2820ミリ。
つまり室内空間が相当に広いということを意味し、「3列シート」を備えるとのこと。
このあたりはX2やQ2と完全に異なるところですが、「流行を抑えてきた」ところでもありますね。
ドアミラーやドアハンドル、テールパイプ、各種ランプ類を見ても「このまま発売できそう」に思えますが、実際に発売される際にはLEDアディショナルランプやロックガード、BFグッドリッチ製のエアイルドなタイヤは省かれ、それらはオプション扱いになるのかも(それでも用意してくれるだけでありがたいですが)。
メルセデス・ベンツGLBコンセプトのエンジンは2リッター4気筒ターボ、出力は224馬力。
トランスミッションは8速デュアルクラッチ、駆動方式は4MATIC(4WD)。
このあたりは市販モデルでも受け継がれることになりそうです。
メルセデス・ベンツGLBのインテリアはこうなっている
そしてこちらはメルセデス・ベンツGLBの室内。
インテリアもそのエクステリア同様に「ほかのメルセデス・ベンツとは異なる」意匠を持ち、なんとなくネイティブアメリカンっぽいイメージもありますね。
ブラウンレザーとアルカンタラをベースにオレンジのステッチや装飾、アクセントが入ります。
こちらも市販モデルではややトーンを落とされることになりそうですが、やはり「オプション」にてこれに近い仕様が用意されるのかもしれません。
現在のところメルセデス・ベンツはGLBコンセプトの市販化について言及はしておらず、しかし「我々はずっとGLAとGLCとの中を埋めるクルマを模索してきた。そしてこれがその答えだ」と語っており、タイミングはともかくとして市販されるのはまず間違いなさそう。
なおアウディやBMWのSUVについて、そのラインナップにはデザインやボディ形状的共通性が見られるものの、メルセデス・ベンツの場合は「GLA」はワゴン風、GLBはワイルドなオフローダー、GLCは上品なSUVといった感じで雰囲気が異なるのは面白い、と思います。
VIA:Mercedes-Benz