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「自動運転が当たり前になった時代の、自動運転を持たないクルマ」。2050年を想定した「マセラティ・ディアット」

2019/06/10

| いつの時代も、自分のペースで、自分の好きに走りたいと思う人がいるはずだ |

自動運転が普及したら、クルマの形はどうなってゆくのか?

これはクルマ好きであれば誰もが思うことかもしれませんが、それに対するひとつの回答が、工業デザイナーBen Thompson氏による「マセラティ・ディアット(Maserati Diatto)」。

2050年、輸送機関がすべて自動運転になってしまった将来、純粋にドライビングを楽しむというアナログな行為を追求したクルマというコンセプトで、「自動運転が普及した未来における、自動運転ではないクルマ」という逆説的な作品です。

いつかは自動運転が実現する時代がやってくる?

いまのところ自動運転については「実現しそうで実現しない」雰囲気もあり、というのもインフラが追いつかない、もしくは今の道路環境で自動運転を導入すれば逆に事故を招く恐れがあるため。

よって自動運転車が実用化されるのであれば、「自動運転を前提に環境を整えた閉鎖地域」でないと無理だろうと考えていますが、長い時間が経過した後には世界の多くで自動運転が普通になって「個人でクルマを所有しないのが当たり前な時代」がやってくるのかも。

ただ、そんな中でも必ず「自分の手でクルマを運転したい」という人もいるはずで、なにより「自分のペースで動きたい」「何かや誰かに運ばれるのはまっぴらだ」という人も存在する、と考えられます。

そういった人に向けたクルマがこの「マセラティ・ディアット」ですが、これは4モーターを備えるEV。
走りを楽しむならば「ガソリンエンジン」のほうが向いていそうではあるものの、2050年にはもうガソリンエンジンを搭載した新車は発売できないだろう、という想定なのでしょうね。

ぼくは子供の頃、ガソリン車が消滅するのであれば、それは「ガソリンの枯渇」によるものだろうと考えていましたが、現在の流れだとガソリン(原油)の埋蔵量とは関係なく、規制によってガソリンエンジンが消滅することになりそうです。

マセラティ・ディアットのコクピットはこんな感じ。
完全なる2シーターですね。

そしてこちらは「キー」。
物理ボタンのないタッチ式のようですが、キーまでをデザインした作品はかなり珍しいと思います。

なお、もう「ガソリンエンジン搭載のハイパフォーマンスカー」を新しく開発できない時代はもうすぐそこまで来ていて、自動車メーカー各車はこの対応に迫られている状況。

いくつかのメーカーは、エレクトリック時代が来ようともその存在感をアピールできるように再ブランディングを行う必要に迫られ、またあるメーカーは「個人用のクルマの販売では生き残れない」と考えて公共交通機関向けのクルマに活路を見出すなど、ここしばらくは混乱が続きそうだと考えています。

VIA:Behance

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