| EB110との共通性がボディカラー含めてほとんど感じられない |
ブガッティが数時間前にティーザー画像を公開したばかりの「ブガッティEB110オマージュ」。
正式発表は週末のペブルビーチの予定でしたが、なんと今回、そのEB110オマージュの画像が思いっきりリークされてしまうことに。
リアのナンバープレートを見ると「Centodieci(チェントディエチ)」というモデル名が見え、これはイタリア語で「110」を意味します。
このブガッティ110つまりチェントディエチ/Centodieciはブガッティ創立110周年を記念して発売されるクルマで、1991年に発売されたブガッティEB110(こちらはブガッティ創立者、エットーレ・ブガッティの生誕110周年記念)へのオマージュだとされています。
細部をよく見ると似ているような気もするが
このEB110を発売した当時の「ブガッティ・アウトモビリ(イタリア本社)」と、現在のブガッティ・オトモビル(フランス本社)」とは資本関係や組織としての共通性はまったくなく、しかし現ブガッティCEO、ステファン・ヴィンケルマン氏は、旧ブガッティ・アウトモビリ(現在は解散)CEOであったロマーノ・アルティオーリ氏をフランスまで招き、様々な意見交換を行っています。
ただ、ロマーノ・アルティオーリ氏いわく「ブガッティからはEB110へのオマージュモデルについて、具体的な話はなかった」としていますが、今回リークされた画像を見るに、その設備は旧ブガッティ・アウトモビリのものであるように見え、現ブガッティはここへ「新型ブガッティ・チェントディエチ」を運び込んで撮影したということになりそうです(よって、最初にロマーノ・アルティオーリ氏を招いた後、頻繁に両者が連絡を取り合っていたとか投げるのが妥当)。
なお、EB110の開発ドライバーはその後「新しい」ブガッティへと移籍して開発ドライバーを務めていますが、最近公開されたブガッティEB110関連動画にも登場。
いくつかの動画が公開されていますが、これらの内容を見ると、今回リークされた一連の画像が「旧ブガッティ」社屋だということを推測できますね。
さらに今回のブガッティCentodieciで特筆すべきは、その名称がイタリア語であること。
現在のブガッティ本社はフランスですし、最近のブガッティ各モデルの名称もフランス語(ラ・ヴォワチュール・ノワール、110Ans)。
そしてもともとブガッティはフランスの自動車メーカーなので(設立者はイタリア人)、フランス語を使用することで「原点回帰」を目指しているのが現在のブガッティだと思われますが、ここで「今までの流れとは異なる」イタリア語を使用。
これはつまり現ブガッティ(フランス)が旧ブガッティ(イタリア)をリスペクトしている、ということになるのだと考えています。※フランス語で110は「cent dix」
ただ、こうやって見ると、正直なところ「EB110との共通項はあんまりないな」というのが第一印象。
馬蹄型グリル(これはEB110だけではなくヴェイロンやシロンにも存在)、そしてフロントバンパーのルーバー、Cピラーの円形の穴が穿たれたパネルくらいしか共通性を見いだせず、もっとも不思議なのは「ボディカラーが(ブルーではなく)ホワイト」。
ヘッドライトは細長いLED。
ドアミラーにもLEDランプのようなものが組み込まれているようです。
ただ、グリルのネットを見るに「ダミー」のようにも思われ、もしかするとこの画像に写っているのはクレイモデルなのかも。
だとすると、最終的なデザインはここから変わる可能性もある、ということも含んでおいたほうが良いのかもしれません。
実際のところ、ホイールはラ・ヴォワチュール・ノワールとデザイン的類似性が見られ(ただし構造やフィニッシュは異なる)、110周年記念モデルとしてのオリジナル性が低いのでは、とも考えています(つまり別のデザインが採用される可能性も)。
ウインドウはラップアラウンド、そしてリアセクションはエンジンをグラスにてカバーするデザインを持つようですね。
テールランプはシロンとの共通性が見られ、しかし中央部のデザインが異なります。
強いて言えば、この「分割されたテールランプ」はEB110のリアグリルのスリットにちょっと似ているような気も。
なおリアディフューザーはかなりサイズが大きく、ボディカラー同色のラインが入り、テールパイプはセンターではなく「左右二本出し(縦)」。
このリアディフューザーそしてテールパイプはEB110との共通性はなく、やはり全体的に見ると「あまりEB110のオマージュっぽくない」と考えています。※リアフェンダー前、サイドアンダー部の「段差」や、リアバンパー両脇のスリットはEB110っぽいかも