| ロータス・セブンの”現代版”。ABS、トラクションコントロールはなく、頼れるのは自分の腕のみ |
オランダの少量生産自動車メーカー、「ドンカーブート」がその創立者であるJoop Donkervoort(ヨープ・ドンケルフォールト)氏の70歳の誕生日を記念し、”D8 GTO JD70”を発表。
なお、ドンカーブート創立者、ヨープ・ドンケルフォールト氏はもともと欧州の自動車メーカーにてエンジニアとして働き、経験を積んだ後に独立することに。
もともとはロータス・セブンをオランダに輸入していたとされますが、規制によってこれが輸入できなくなり、よって自分で「規制に合致したスーパーセブン」=S7を設計・製造。
ドンカーブートはその実力も折り紙付き
その後はアウディと提携し、アウディのエンジンを搭載したDシリーズ(1993年〜)を発表しています。
ただし「単なるセブンの焼き直し」ではなく独自のデザインも盛り込んでいることでも知られ、2014年にはこのD8 GTOを発表。
ただし実際の生産は予定より遅れたようで、納車の開始は2017年に入っていから行われており、しかし「待った甲斐のある」強烈な走行性能を持つ、とも言われます。
エンジンは上述の通りアウディ製、そして2.5リッターTFSI(ターボ)を搭載。
出力は380馬力、車体重量はわずか700キロということもあって0-100キロ加速は2.7秒(ポルシェ918スパイダー、マクラーレンP1よりも速い)、最高時速は270キロ。
車体構造はスチール製のチューブラーフレーム、そしてボディパネルはアルミ製。
なお、D8 GTOはラクションコントロールやABSを持たない過激な車で、相当に運転は難しいと思われますが、2005年にはニュルブルクリンクでのコースレコード(7:18.01)を記録したこともある実力者で、愛好者も多いブランドでもあります。
「380馬力」と聞くと「なんだ、380馬力しかないのか」と思いがちですが、ぼくらが現代の「何百馬力の」クルマを運転できるのはドライバーズエイドのおかげで、そしてそれらがないD8 GTOだと、「フル加速でまっすぐ走らせられるかどうか」も疑問だと思います。
今回発表されたD8 GTO JD70についてはスペックは公開されておらず、その内容は不明。
画像を見るとグリーンのボディにダブルストライプが見えますが、これはカーボンファイバーを採用している模様(柄が透けて見える)。
ドンカーブートはアウディより供給を受けたエンジンを自社でチューンしており、そのノウハウを考えるとJD70については「さらに」パワーアップされる可能性が大。
さらにはカーボンファイバー製ボディを持つことで、標準の「アルミボディ」よりもかなり軽くなると思われ、さらに過激なパフォーマンスを誇ることになりそうですね。
ちなみにD8 GTO(下の画像は通常版)のドアはどんな構造なのか不明で、おそらくは「上の方がちょっと開くだけ」。
よって乗降すらもかなり困難なクルマなのかもしれません。
このD8 GTO JD70は70台のみが限定生産され、その価格は2000万円ほどという設定。
日本だと「オートリーゼン」が輸入していたと記憶していますが、ホームページを見ると「取扱いメーカー」から消えているので、現在ドンカーブートは日本での扱いがなさそうです。
VIA:Donkervoort