| スポーツカーは全体的に成長傾向 |
さて、2019年11月の自動車販売ランキング。
1位は圧倒的にメルセデス・ベンツですが、フォルクスワーゲンが2位に浮上しています。
いつも思うのは、「フォルクスワーゲンよりもメルセデス・ベンツが売れている」というのはドイツの人々にとっては驚きでしかないだろうということで、こういった傾向を持つのは日本以外には存在しないのかも。
日本にはトヨタやホンダ、マツダ、日産、ミツビシ、スズキ、ダイハツといったメーカーがあって、フォルクスワーゲンよりも安価なクルマを多数リリースしていますが、日本以外だと殆どの国において「フォルクスワーゲンが最も安い部類のクルマ」だと考えられます(よってフォルクスワーゲンがもっとも売れるブランドのひとつ)。
なお、今月のランキングにおいて特筆すべきは、ミニがボルボに抜かれ、ボルボがなんとベスト5入りしたこと。
ボルボは継続的に、かつ魅力的な新型車を発売しており、そのためここ数年にわたり安定した成長を見せています。
ちなみにミニは前年同期比69.8%という大きな落ち込みとなっており、これはちょっと「危機的状況」かも。
ボルボとは逆に、ミニはラインアップを「出し切って」しまい、話題性に欠ける部分があるのかもしれません。
輸入車はもともと車種が少ないだけに、人気車種があるかないかで販売が大きく変わる
そのほか大きな変化はないように見えますが、伸びているブランドだと「シトロエン」。
前年同期比で159.6%という成長を記録していて、とくに「エアクロス」系のSUVが人気なのだと思われ、ここからミニバン「ベルランゴ」が上乗せされることになりそうです。
シトロエンについてはとくに機能やドライブトレーンについて新しいものは出ておらず、「シトロエンにしかない」ものもなく、つまりは「デザインだけで」ここまで伸ばしていると考えて良さそう(デザイン大事)。
海外の自動車メーカーは、「(ブランディングの都合上)すべての車で同じようなデザインを採用する」傾向があり、よってそのデザインが受けなければ全滅、逆にそのデザインが人気化すれば全体的に販売が伸びるといった傾向も。
反面、販売が落ち込んでいるのはマセラティ(前年比55.5%)、シボレー(同25%)、スマート(同25.1%)、キャデラック(同50.0%)。
シボレーはここ最近、比較的調子が良かっただけに「何があったのか・・・」とちょっと気になります。
ランボルギーニは前年比121.1%、マクラーレンは153.3%、アストンマーティンは107.1%、ロータスは185.7%を記録して比較的好調。
フェラーリは65.6%という数字ですが、これはおそらく「11月に入ってくる車両が少なかった」のだと思われ、数ヶ月単位で見るともちろん平均して「プラス」。
ジャガー、アルファロメオ、ベントレー、ランドローバー、フィアットあたりも「ちょっと弱い」ようですね。
1.メルセデス・ベンツ 6,051台 前年比111.0%
2.フォルクスワーゲン 3,606台 前年比81.3%
3.BMW 3,459台 前年比85.9%
4.アウディ 2,074台 前年比120.0%
5.ボルボ 1,752台 前年比106.9%
6.ミニ 1,516台 前年比69.8%
7.ジープ 998台 前年比101.3%
8.プジョー 886台 前年比113.0%
9.ルノー 561台 前年比71.8%
10.ポルシェ 561台 前年比102.2%
11. シトロエン 383台 前年比159.6%
12.フィアット 363台 前年比74.1%
13.ランドローバー 288台 前年比78.7%
14.アバルト 176台 前年比121.4%
15.ジャガー 166台 前年比65.9%
16. アルファロメオ 155台 前年比86.6%
17. DS 83台 前年比122.1%
18.マセラティ 66台 前年比55.5%
19.スマート 64台 前年比25.1%
20.ランボルギーニ 46台 前年比121.1%
22.ベントレー 43台 前年比63.2%
23.フェラーリ 40台 前年比65.6%
24.ダッジ 32台 前年比94.1%
25.キャデラック 26台 前年比50.0%
26.フォード 24台 前年比96.0%
27.マクラーレン 23台 前年比153.3%
28.シボレー 18台 前年比25%
29. ロールスロイス 16台 前年比64.0%
30.アストンマーティン 15台 前年比107.1%
31.アルピナ 14台 前年比60.9%
32. ロータス 13台 前年比185.7%
輸入車合計 23,663台 前年比94.1%
VIA:日本自動車輸入組合