| ランボルギーニが「第四のモデル」を発売するのはもはや既定路線 |
ランボルギーニが、2019年にはおよそ8,200台を販売した、と発表(正式な台数は年明けに発表されると思われる)。
これは昨年の5,800台くらいと比較しておよそ140%ということになり、その価格帯を考えると「異常な伸び」とも言えそうです。
そしてもちろん、この成長の原動力は言うまでもなく「ウルス」であり、あらためて高級SUVに対する(世間の)高い需要も伺えますね。
ただ、ちょっと怖いのは「需要が一巡してしまい、その販売が伸び悩む」こと。
3000万円前後のSUVを購入する人の数は無限にあるわけではなく、アストンマーティンが「DBX」を発売し、メルセデス・ベンツもマイバッハGLSを投入してきた現在、ウルスのライバルも増加中。
そういった状況でウルスが初年度と同じだけのセールスを確保、もしくは伸ばせるかどうかは不透明なところがあり、実際にランボルギーニCEO、ステファノ・ドメニカリ氏も「今はまず、成長よりも販売を安定させることに集中する」と語っているようですね。
ランボルギーニは「第四のモデル」を計画中
そしてステファノ・ドメニカリCEOの言う「安定」とは8,500台を指していて、同氏は「2020年には8,500台を目指し、そこでしばらく安定させる。そして10,000台を目指すには「第四の」モデルが必要だ」ともコメント。
さらにこの「第四の」ランボルギーニは2025年まで(ウルスの販売を安定させることに注力するため)発売できないだろうということにも触れています。
ランボルギーニ「今は基盤を固める時だ。ウルスの次となるニューモデルは検討中だが、すぐに発売することはない」。2+2、オフローダー、4ドアなど様々なウワサも登場
ランボルギーニCEO「年間販売台数を1万台に制限する」。そのほか2025年に全車種ハイブリッド化、ル・マンのハイパーカークラス参戦についても言及
4番目のラインナップはどんなモデルに?
この第四のランボルギーニについては現時点で具体的な案は固まっていないと思われ、しかし様々な候補があるということも報道済みで、その中には「4ドアサルーン」「ピュアEV」「ウルスよりもハードなオフローダー」「2+2のグランドツアラー」といった案がある模様。
ランボルギーニ「第四のラインアップはピュアEV、そして4ドアセダン」。ポルシェ/アウディ開発のPPEプラットフォームにリマックのバッテリー搭載か
ランボルギーニはマクラーレン、フェラーリとは異なって「総合的な高級車市場の需要を拾う」方向性を採用していると思われ、つまり「スポーツカーのみに注力する」わけではないと思われます。
よって、あたらしいモデルを投入するのであれば「2+2のグランドツーリング」よりも「4ドアセダン」のほうが可能性が高く、ウルスと競合する4WDという線もなさそう(ウルスがそうであったように、新しくランボルギーニへと顧客を呼び込める、そして他社のシェアを獲得できるクルマが望ましい)。
かつ、ランボルギーニはポルシェやベントレーと同じくフォルクスワーゲングループに属するため、それらの技術、プラットフォームを使用する(それによってコストを抑えて開発を行う)という意味でも4ドアサルーンのほうが現実的。
一方でスポーツカーブランドとしての側面を追求するのであれば、フェラーリが「ローマ」を発表したように、現在のランボルギーニとは異なる「エレガント路線」を目指すのもひとつの方法。
この場合は「ミウラ」のデザインを意識したスポーツカーも選択肢の一つだと思われ、実際にこの路線は「アステリオン」にて模索したものと思われます(かなりな反響があったと言われるが、市販化には至っていない)。