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ポルシェ911カレラRS2.7を実車確認せずに買ったコレクター。購入後に「コンディションが悪い」として返金を求める訴訟を起こす

2020/02/23

| この場合、”どっちもどっち”かも |

ドイツの億万長者、アンドレアス・ポール氏がイギリスのカーディーラー「コイズ・オブ・ケンジントン(Coys of Kensinton)」を相手取って訴訟を起こすという案件が発生。※画像の911カレラRS2.7は今回の訴訟とはまた別の個体
これは同氏が「もっとも価値の高いポルシェ911」として知られる911カレラRS2.7をコイズ・オブ・ケンジントンから購入した際、「その状態について偽りがあった」というもの。

非常に高名なコレクターとして知られるアンドレアス・ポール氏は、この911カレラRS2.7を購入する際、現車確認をせずにディーラーの提示した「非常に良い」という説明を信用して約5600万円を支払ったそうですが、納車後に「ドアやプラグコネクション、補強パネル、セーフティベルトの取り付けボルトが、より後の年代の911のものに変えられていること」、「クランクケースがマグネシウムではなくアルミ製であること」を指摘しています(よく見つけたな・・・)。

そして問題はこれだけではなかった

そして同氏は「ブレーキと車軸が腐食しており、ステアリングシステムに不具合があるために」登録できないとも主張しており、そもそもクルマとしての安全性を備えていない、とも述べています。

つまりアンドレアス・ポール氏は車両購入後、微に入り細に入り車両を調べ上げた(クランクケースの材質まで)ということになりますが、それだけに主張には信憑性があり、彼の言い分だけを見ると「ディーラーには部が悪い」訴訟かもしれません。

しかしディーラーにはディーラーの言い分があるようで、アンドレアス・ポール氏の求める「全額返金」に応じる気は無く、真っ向から争う構えを見せています。

おそらく売買契約書には「いかなる場合でもディーラーが有利になるよう」な文言が記されているはずですし、そもそも「非常に良い」の定義や基準については曖昧であり、「新車レベルの”非常に良い”」なのか、「年式を考慮すると”非常に良い”」なのかではまた判断基準が別。

加えて、同氏が「実車確認をせずに購入した」ということについてもディーラーは突っ込んでくると思われ、この訴訟は泥沼化する可能性が大きそう(結局はディーラーが車両の回復費用を負担することでカタがつきそう)。

なお、腐食や不具合はともかく、「ドアやクランクケースが交換されていること」については見落としもあると思われ、ここがクラシックカーの販売において”難しい”と感じさせられる部分でもありますね。

有名コレクターの売却したポルシェが「ニセモノ」だった?購入者がコレクターを訴え、コレクターは購入したショップを訴えるという泥沼訴訟に

VIA:The Telegraph

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