| フォルクスワーゲンはなんとしてもアルテオンの販売を軌道に載せたい? |
北米において、フォルクスワーゲン・アルテオンの大幅値引きが開始された、とのこと。
北米では、メーカーが販売店に対して出す奨励金=インセンティブというものが一般化しており、このインセンティブが大きいとディーラーは「そのぶん値引きして」販売することが可能となります。
ただ、これは諸刃の刃でもあって、つまりは「安売り」することになるのでブランドイメージが阻害されたり、売却しようとした時に「かなり安い価格でしか売れない」ということに。
なお、北米における日本の自動車メーカーだと、マツダが「インセンティブ大」、スバルがインセンティブ「小」だと言われますね(なんとなくわかるような気がする)。
VWアルテオンはどれくらい安く買えるのか
そこで気になるのが、北米だとアルテオンはどれくらい安くなるのか。
アルテオンのインセンティブはこれまで3500ドル(1台)だったものが5000ドルに拡大されたと報道されており、このインセンティブをフルに活用すれば販売価格が38,000ドル(420万円くらい)に下落することになります。
さらには、どういった事情なのか不明ではあるものの9,000ドル近い値引きを行うディーラーも登場したと報じられ、もしかするとフォルクスワーゲンはアルテオンを北米から引きあげる気なのかもしれません。
なお、値引きに代えて「72ヶ月の無金利ローンと2000ドルのキャッシュバック」を選択肢として提示するディーラーもあるようですね。
フォルクスワーゲン・アルテオンはなぜ売れないのか
フォルクスワーゲン・アルテオンはクーペスタイルを持つ4ドアサルーンで、日本だと280馬力を発生する2リッターターボエンジンを積み、駆動方式は4WD。
車名に「ART(アート)」が入ることからもわかるとおり非常に美しい車で、完全無欠という表現すら大げさではないとも考えており、ぼくとしてはもっと売れてもいいんじゃないかと思うクルマ。
実際に試乗した際にはかなりの衝撃を受けることになりましたが、もっとも安価な「アルテオンTSI 4MOTION R-Line」でも5,664,000円という価格の高さが災いしているのだろうというのが偽らざる心境です。
仮にこれが北米並みに「最大100万円引き」になると国産セダンとも十分に戦える価格となりますが、これまでの例から見ても日本では大きな値引きを期待するのは難しそう。
フォルクスワーゲン・アルテオンの中古はお買い得?
そこでふと思ったのが「中古のアルテオンはどうなのか」ということ。
この手の車(4ドア)は中古市場にてかなり値を下げることがあり、もしかするとお買い得なんじゃないかと思ったわけですね(フォルクスワーゲンのクルマ、そして4ドアを購入するのは主義に反するが、それでもアルテオンはちょっと欲しい)。
そこでカーセンサーにて検索をかけてみると、出てきたのは78台。
最安だと295万円というものもありますが、中心価格帯だと300万円代後半といったイメージです。
正直言うと、「250万円を切れば買い」だとも考えていますが、それ以上の価格だとちょっと危険。
というのも、おそらくアルテオンを売ろうと思ってもそんなに値がつかないと考えられ、そういったクルマを300万円出して買うのは相当にリスクが高いため。
アルテオンには「ワゴン」「アルテオンR」の噂がある
なお、アルテオンについてはデビュー間もない頃から「ワゴン」が登場するのではと言われていましたが、先日ついにアルテオンのワゴンモデルの試作車と思われる画像がリークされることに。
これでその登場は決定的だと考えて良さそうですね。
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そしてもうひとつ、アルテオンRが登場するのでは、というウワサも。
もちろんこれは「ゴルフR」のようなハイパフォーマンスモデルということになりますが、スポーティなグリル、リアスポイラーを装着したプロトタイプも目撃されていて、こちらも登場する可能性が高そうです。
なお、フォルクスワーゲンが「あまり売れていない」アルテオンに派生モデルを追加する理由は謎ですが、アルテオンはフォルクスワーゲンにとって数少ない高価格(プレミアム)モデルであり、販売台数は少なくとも、1台あたりの利益が大きいのかもしれません。
よって、「ゴルフを1台売っても数千円しか儲からない」と言われるフォルクスワーゲンにとっては大きな存在意義、そして可能性があるモデルなのかもしれませんね。
VIA: CarsDirect