| なお4人乗りの上位モデルは2304万円 |
レクサスの中国法人が、レクサス初のミニバン「LM300h」について2月24日に発売すると発表し、さっそく先行販売を開始。
LM300のベースとなるのはトヨタ「アルファード/ヴェルファイア」で、これを豪華に仕立て上げたのがレクサスLM300hということになります(LM=ラグジュアリームーバーの意)。
今回まず発売されたレクサスLM300hは7人乗り(隽雅版/116.6万元)と4人乗り(御世版/146.6万元)。
邦貨換算だとそれぞれ1833万円、2304万円ということになりますが、4人乗りのほうが高価なのは、「4人乗りバージョンは、前席と後席との間に仕切りがあるから」。
中国レクサスは「東洋」推し
レクサス中国はLMについて「レクサスによる独創的な匠の技と東洋の芸術的概念、インスピレーションに基づいたクルマ」だと表現。
全長は5メートル、全幅は2メートルに達するという大柄なボディを持ち、採用されるスピンドルグリルは「レクサス最大」。
公式画像には中国人らしき人が採用されていて、これは日本と異なり「欧米人を起用すると、愛国主義者からクレームが来るから」だと思われます(実際に、過去に同じような事例があったらしい。そのため、他社もやはり中国人を起用している)。
ちなみに中国レクサス発行によるプレスリリースにはしきりに「東洋」という言葉が登場しますが、これは欧米のブランドとは違う、ということをアピールしたいからなのかもしれませんね。
こちらが4座版に設けられる「仕切り」。
ディズプレイは26インチサイズでブルーレイディスクプレーヤーも内蔵され、各種家電製品の接続も可能。
キャビンに採用されるウインドウは「防音ガラス」なので、マークレビンソン製オーディオのサウンドを心ゆくまで堪能できるとも紹介しています。
画像では画面に「株価」が表示されていますが、中国人は学生であっても株式投資に熱心で、中華スマートフォンにはデフォルトで株価表示や分析機能を持つアプリがインストールされている場合が多く、このアプリが中国人に受けて「iphoneがシェアを失った」と言われるほど。
冷蔵庫も用意されて750mlサイズのワイン/シャンパンボトルを収納可能だとされますが、そのほかにも専用高級カーペット、プライベートメイクアップミラーも標準装備。
シートはもちろんオットマン付き、そして指圧モード付きマッサージ機能も備え、シートを倒すと、ちょうどサンルーフから空を眺めることができるように設計されているようですね。
レクサスLM300hに採用されるエンジンは2.5Lガソリン+ハイブリッドで、サスペンションは(おそらく重量がかなり増していると思われるので)専用にてチューニング済み。
トヨタ・アルファード/ヴェルファイアは中華圏で大人気
なお、今回レクサスがLM300hを発売した経緯については、「中華圏の富裕層がアルファード/ヴェルファイアを非常に好むこと」が挙げられると思います。
その理由は定かではありませんが、中国人は大きな車を好む傾向が強く、とくに押し出しの強い車を好むという傾向があるからなのかも(ロールスロイスが中国で非常に好まれるのも同じ理由と考えて良さそう)。
こちらは香港での画像ですが、シャネルやルイ・ヴィトン、エルメス、カルティエといったブティックが並ぶブランド街にはアルファード/ヴェルファイアがずらりと路上駐車している様子がもはや日常茶飯事に。
香港のトヨタディーラーに聞いたところでは、正規輸入されるアルファード/ヴェルファイアでは「高級感が足りず」、よって日本でフルオプション化した超高級版アルファード/ヴェルファイアが並行にて入ってきていて大人気化しているとのことで、それだけ「高級ミニバン」の需要が強いのでしょうね。
ちなみにこちらは香港の高級ホテル、「ペニンシュラ香港」が顧客の送迎用に導入しているヴェルファイア。
ボディカラーはペニンシュラ専用のグリーンで、サイドにはゴールドのストライプが入り、内装もペニンシュラ専用。
ペニンシュラ香港は「ひとつの法人で、もっとも多い台数のロールスロイスを持つ(30台弱)」ことで知られますが、そのペニンシュラ香港がワンオフ仕様のヴェルファイアを導入するほどなので、その人気のほどがわかろうというものです。
現在、LM300hが日本で販売されるかどうかはわかりませんが、おそらくは「逆輸入」で何台かは入ってくるだろうな、と考えています。
VIA:LEXUS