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| トヨタ渾身のフラッグシップ「GR GT」がスーパーカーの序列を塗り替えるか |
ポルシェ使いは2027年以降、GR GTを「警戒対象」とせねばならないかもしれない
長年の沈黙を破り、トヨタがレクサス LFAやトヨタ 2000GTの系譜を継ぐ新たなフラッグシップスポーツカー、GR GTのプロトタイプを公開したのがつい先日。
最終的な市販モデルの登場は2027年頃と予想されていますが、すでにそのスペックと開発哲学は世界の高性能車市場、特にポルシェ 911 GT3 RSの牙城を脅かそうとしています。
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GR GTは、単なる速い車ではなく、モータースポーツ直系の技術と「機能優先」の徹底した設計思想に基づいて開発された「公道を走るレーシングカー」であり、「数値には現れない」部分、そしてそれらのバランスが非常に高いレベルにあるとされ、その外観や公表済みのスペックとは裏腹に、「実際にサーキットを走るととんでもなく速いのでは」とも囁かれているわけですね。
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ここでは、トヨタの公式情報に基づき、GR GTがなぜ911 GT3 RSを脅かすかもしれない存在となりうるのか、その驚異的な10のポイントを掘り下げてみたいと思います。
もしかすると2027年以降、ニュルブルクリンクなどサーキットを主戦場とするポルシェドライバーは、バックミラーに映るこの日本のロケットに、常に警戒を行わなくてはならなくなるのかもしれません。
この記事の要約
- 目標最高速度320km/h超など、GR GTの具体的な驚異のスペック
- 空力ファーストの徹底によりデザインよりも機能性を優先した開発哲学
- 何よりも「勝つため」に様々なスペック、コンポーネントが定義されている
- 「1,750kg以下」を目指す軽量構造
- 新開発V8ツインターボハイブリッドやカーボンセラミックブレーキ標準装備など、ライバルを凌駕するハードウェア
トヨタGR GTの衝撃スペックとポルシェが警戒すべき10の理由
1. 最高速度は911ターボS超えを狙う
TOYOTA GAZOO Racing(GR)は、GR GTの目標最高速度を320km/h以上に設定しています。
この目標が達成されれば、ポルシェ 911ターボS(最高出力650PS)にも匹敵する、あるいは上回るスピードを記録する可能性が出てくるわけですね。
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2. バッジレスが示す「機能性」への絶対的優先
GR GTのボディには、トヨタのエンブレムは付いておらず、控えめなGRバッジのみ。
これは、スタイリングよりも空力効率と最高のパフォーマンスを最優先したエンジニアチームの強いこだわりを象徴しており、そして911のように「象徴的なフォルム(つまりカエル顔)」に縛られず、白紙の状態からエアロダイナミクスを追求できるGR GTは、根本的に設計思想が異なるという自由度そして事実を示しています。
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3. 市販車とレーシングカーを同時開発
通常、市販車をベースにレーシングカーが開発されますが、GR GTは市販車(GR GT)とFIA GT3規定のレーシングカー(GR GT3)を同時に並行して開発しています(あるいはGR GT3のほうが先行して開発)。
これは、GR GTが「公道を走るレーシングカー」そのものであることを示しており、その運動性能は疑う余地がありません。
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4. トヨタ初のオールアルミ骨格を採用
GR GTは、トヨタ市販車として初のオールアルミニウム骨格を採用。
さらに、CFRP(炭素繊維強化プラスチック)や樹脂などの複合素材を使用し、車両重量を1,750kg以下に抑えることを目指しています。
なお、トヨタの発表した1,750kgが「乾燥重量」なのか「車両重量」なのか「車両総重量」なのかはわからず、しかしポルシェが発表した911GT3 RSの重量は「DIN規格での空車重量(燃料タンクが90%まで満たされ、しかし乗員は含まない)。
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GR GTの示す1,750kgが日本で一般的に用いられる「車両総重量」であれば、車両総重量には定員の分だけの乗員(1人あたり55kg)と最大積載量を満たす荷物の重量が含まれるため、ポルシェ911GT3 RSの重量に近づき、そしてパワーウエイトレシオではこれを凌駕する可能性も見えてきます。
| 比較対象 | 車両重量(開発目標値/公称値) | パワー |
| トヨタ GR GT | 1,750kg以下 | 650PS以上 |
| ポルシェ 911 GT3 RS | 1,450kg | 525PS |
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5. 空力デザイナーがデザインの主導権を握る
通常の開発手順を逆転させ、GR GTではモータースポーツの空力エンジニアが車体パッケージを主導するという方法を採用。
デザイン部門がその理想的な空力モデルに基づいてスタイリングを仕上げ、そこへメカニカルコンポーネントを配置してゆくという過程を経てGR GTが設計されていますが、この「空力ファースト」のアプローチにより、最高速度320km/h超での高速安定性が極限まで高められている、と説明されています。
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6. 極限の低重心化
徹底した低重心化は開発当初からの最重要課題でもあり、ボディの全高は1,195mmと非常に低く(ランボルギーニ・テメラリオよりも低い)、新開発の4.0L V8ツインターボエンジンはドライサンプ潤滑システムを採用することでエンジンの搭載位置を極限まで低くすることに成功。
これにより、ポルシェ 911 GT3 RSが主戦場とするニュルブルクリンクのような過酷なコースで、尋常ではないコーナリング性能を発揮することが推測されています。※ポルシェ911 GT3 RSの全高は1,322ミリであり、これは「ベースとなるクルマが、普段使いもなされる911シリーズ」ということに起因する”制約”でもある
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7. 新開発V8ツインターボハイブリッドエンジン
GR GTの心臓部は、新開発の4.0L V8ツインターボエンジンにモーターを組み合わせたハイブリッドシステム。
- システム最高出力: 650PS以上
- 最大トルク: 850Nm(約86.7kgf・m)以上
- 特徴: トランスアクスル内蔵の1モーターハイブリッドを採用
このモーターが低回転域での瞬発力を高め、ターボの弱点を補うことで全域で圧倒的なパワーを提供することとなるわけですね。
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8. カーボンセラミックブレーキを標準装備
多くの高性能スポーツカーでは高価なオプションとなるカーボンセラミックブレーキがGR GTでは標準装備となる見込み。
これは、GR GTが日常の快適性よりもサーキットでの連続走行性能を重視している明確な証拠であり、911 GT3 RSとトラックで競う際の大きなアドバンテージとなり得ます。
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9. 湿式クラッチ採用の8速トランスアクスル
新開発の8速オートマチックトランスミッションは、ハイブリッドシステム用のモーターとともにリアのトランスアクスルに格納され、湿式クラッチ(Wet-Start Clutch)を採用することで、大トルクにも耐えうる耐久性と素早い変速を実現しています。
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10. レーシングカー直系の電子制御トラクション
GR GTの電子制御ドライビングエイドにはGR GT3の開発やその他のトヨタのレーシングカーによって培われた技術がフィードバックされており、この制御システムが専用設計のミシュラン・パイロットスポーツ・タイヤ、カーボンセラミックブレーキ、ダブルウィッシュボーンサスペンションと連動し、限界域での挙動を最適化することに。
平均的なドライバーでも、最大限のラップタイムを引き出せるようアシストする、とアナウンスされています。
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結論:LFAの再来か、それ以上の存在へ
2027年の発売に向けて開発が進むトヨタGR GTは、その開発目標と具体的なスペックから見て「ポルシェ 911 GT3 RSを真にライバル視し、その牙城を崩そうとする」強い意志が感じられるスポーツカー。
モータースポーツ部門が主導し、空力と軽量化を徹底的に追求したその設計思想は、単なるロードカーの範疇に収まらず、「LFAの精神的後継車」として世界のスーパーカー市場に大きな衝撃を与えることはまちがいなく、GR GTは今後数年のうちに世界のハイパフォーマンスカーのベンチマークを再定義する可能性を秘めています。
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