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ポルシェ「我々は2000馬力のハイパーEVに興味はない。なぜなら重くなりすぎ、ポルシェはもっと小型で軽いスポーツカーを作るべきだ」

2020/03/31

| となると918スパイダー後継はF1用のV6ハイブリッドターボエンジンを搭載か |

ポルシェのデザイン部門を率いるミヒャエル・マウアー氏によると、「我々ポルシェは、多くの自動車メーカーが参入している”2000馬力のエレクトリックハイパーカー計画”については興味はない」とのこと。
これは同氏が英国Autocarに対して語ったものですが、その意図としては「(ハイパーEVは)あまりに重すぎ、ポルシェの意図するドライバーズマシンになり得ない」というもの。

なお、2000馬力級のエレクトリックハイパーカーとしてはロータス・エヴァイヤ(2000馬力)、リマックC_Two(1900馬力)、ピニンファリーナ・バッティスタ(1900馬力)、テスラ・ロードスター(1900馬力)、そしてフルエレクトリックではないもののケーニグセグ・ジェメラが1700馬力(モーターのみだと1100馬力)。

どうやってもバッテリーは軽くできない

現在これらのハイパーカーについて多くは重量を公表していないものの、ロータスのみはエヴァイヤのターゲットウエイトを1,680kgに設定しているとコメント。
これは2000馬力級(のバッテリーを積むクルマ)としては異例に軽いとは考えていますが、ポルシェ製スポーツカーの中ではけっこう重い部類のハイブリッドカーである918スパイダーでもその重量は1,490kg。

さらにポルシェはリマックと提携関係にあり、リマックC_Twoのハンドリング含むサーキット走行性能につきセッティングを行っていますが、今回ポルシェから「2000馬力級のエレクトリックハイパーカーは重すぎる」というコメントが出ているということは、リマックC_Twoが重すぎてどうしようもないということなのかもしれません。

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ミヒャエル・マウアー氏は「現在の技術では、バッテリーを軽量化することは難しい」と語り、加えて「これらのクルマではエアロダイナミクスが非常に重要になってくるが、そのパッケージングを考えると、どれも同じようなデザインになってくる。私はもっと特徴のある排他的なデザインが好きだ」とも述べていて、様々な可能性を追求した結果、「やっぱりエレクトリックハイパーカーはやるべきじゃない」という結論に至ったのかもしれません。

そして同氏は「個人的な意見」だと前置きしながらも、ポルシェは2000馬力のハイパーカーではなく、もっと小型で、軽量で、ドライバビリティにフォーカスしたクルマを作るべきだと語っていますが、これはポルシェ創業者であるフェルディナント・ポルシェ氏が「最初に周囲を見渡した時、自分が夢見てきた”小型で軽量、高効率なスポーツカーはどこにもなかった。だから自分で作ることにした」というコメントにも繋がるものがあり、これこそがやはりポルシェの原点であり、「ハイパワーだが重い」クルマはポルシェの本来の思想とは相反するものだと言えそうですね。

なお、ポルシェは「2025年あたりにはなんらかのブレイクスルーが期待でき、918スパイダーの後継モデルをフルエレクトリックにて発表できそう」というコメントを発していたことがあるものの、最近では「やっぱりバッテリー性能の進化、ソリッドステートバッテリーにも期待できない」という”現実”にぶつかってしまったと考えていいかと思います(これはポルシェだけではなく、ほかの自動車メーカーも同じ)。

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となると気になるのは918スパイダー後継はどうなるのかということで、フルエレクトリックが無理ならば「プラグインハイブリッド」を採用する可能性が高く、”例の”F1用に開発していたというV6ハイブリッドターボエンジンの出番なのかもしれません。

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