| 信じられないが、この数字を見ると韓国の高級車市場は日本を圧倒しているようだ |
総合ニュースによると、韓国市場において、ヒュンダイのプレミアムブランド「ジェネシス」が4年ぶりにメルセデス・ベンツを抜き、高級車販売台数1位に返り咲いた、とのこと。
今までの状況がどうだったのか不明ではありますが、報道によると1~7月までの期間において、ジェネシスは65,000台を販売し、対するメルセデス・ベンツは41,583台、とのこと(BMWは29,246台)。
なお、日本では同期間においてメルセデス・ベンツの販売が29,595台、BMWが18,318台なので「日本よりも相当に売れている」ということに。
参考までに韓国の人口は5200万人程度、日本は1億2596万人なので、韓国だと(この期間内において)1,250人に一人がメルセデス・ベンツを購入し、日本だと4,256人に一人がメルセデス・ベンツを購入していて、つまり人口あたりだと「韓国では、メルセデス・ベンツが日本の3.4倍も売れている」ということに。
よく報道では「韓国経済終了」と言われるものの、実は日本よりもよっぽど潤っているのかもしれません。
しかも韓国ではコロナウイルスの影響が極小
増加率でいうとジェネシスは前年比+65%、メルセデス・ベンツは+3%、BMWは+35%だそうですが、コロナウイルス直撃といった状況において3ブランドがこれだけの伸びを記録しているのは驚異的(日本だと、同期間においてメルセデス・ベンツは-19.8%、BMWは-31.9%)。
さらに報道によると、ジェネシスはブランド立ち上げの翌年である2016年には66,278台を販売してメルセデス・ベンツ(56,343台)とBMW(48,459台)を超えるものの、その後はずっと今年までメルセデス・ベンツに勝てず、2017年と2018年にはBMWにも先を越されていた模様。
なお、その時期韓国ではちょうど「BMW炎上問題」が出ていたかと記憶しているものの、それでもBMWはけっこう売れていたということになりますね。
ジェネシスの未来は明るい
ただ、2019年にジェネシスは56,801台を販売してBMW(44,191台)を抜いて2位に浮上し、この立役者はフルモデルチェンジしたフラッグシップサルーン「G90(17,542台)」。
さらにG70も16,975台が売れたのことですが、それでも”毎年販売記録を塗り替える”メルセデス・ベンツ(78,133台)には及ばなかったようですね。
そして今年1月にはジェネシス初のSUV「GV80」が発売され、これが20,016台を売るヒットに成長し、さらにG80も28,993台を売るに至り、現在ではメルセデス・ベンツを圧倒することになった模様。
加えてジェネシスからは新型SUV「GV70」が登場し、これは数字でもわかるとおりGV80の下に位置する「求めやすい」モデルで、さらにG70のマイナーチェンジも控えているということもあり、2020年は「2016年に打ち立てた販売台数記録」を更新するのは間違いない、と見られています。
なお、ジェネシスがここまで躍進したのはやはり「デザイン」によるところが大きいと思われ(走行性能やコネクティビティにはずば抜けた部分はない)、これもランボルギーニやベントレー、ブガッティ等からデザイナーを次々引き抜いていた成果なのかもしれませんね(一部は既に退職済み)。
実際のところ、ここ最近のジェネシスのデザインは非常に高い評価を受けており、もしかすると北米や欧州でも「販売記録」を打ち立てる可能性があるんじゃないかとも考えていますが、その一方、「一気に新型車が出たので」今のと、ころ大きく販売を伸ばしたと(ブランド立ち上げ時のように)考えることができ、ある意味で正念場はここから2-3年後の、初期の需要が落ち着く時期、といったところなのかもしれません。