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ついにジムニー5ドア生産へ動く?マルチ・スズキ・インディアが現地生産のためのCKD設備を輸入し通関待ちとの報道

2020/08/21

| ひとまず3ドアジムニー(シエラ)がインドで生産されるのは間違いなさそう |

さて、何かと話題の「スズキ・ジムニー5ドア」。

これはインドにおけるスズキと現地企業との合弁会社、「マルチ・スズキ」が現地で生産すると言われているもので、当初の(春にアナウンスされた)予定では6月から生産が開始されるはずだった(納車は12月から)、と言われています。

ただしこの世界情勢下では予定通り進めることが難しかったと見え、現在に至るまで音沙汰なし。

しかしながら今回、「マルチ・スズキが(おそらく日本から)ジムニー生産のためのCKDツールを輸入し、現在通関を待っている」という話が出てきて、にわかに「5ドアジムニー」の可能性が再燃しています。

CKDツール輸入は5ドアジムニー生産のためとは限らない

ここで注意が必要なのは、CKD(コンプリート・ノック・ダウン、現地にてイチから車体生産を行うこと)ツール輸入について、5ドアジムニー生産のためとは限らない、ということ。

というのも、スズキはインドにて(3ドアの)ジムニーシエラを生産して世界中へと輸出する計画を持っているとされ、これはマルチ・スズキのグジャラート工場にて、年間5,000台規模の生産が行われるものだと報じられています。

つまりは人件費の安いインドにてジムニーを生産し、それを(インド国内での販売はもちろん)輸出にあてるということになり、これはもちろん収益改善を狙った戦略です(世界中で拡大するジムニー需要への対応のため、生産キャパシティ拡大も考慮されていると思われる)。

ちなみにこのグジャラート工場は、2代目ジムニーをベースにしたロングホイールベースモデル「ジプシー」を生産していたことがあり、当工場ではある程度ジムニーの生産に慣れているであろうこと、そしてインドでは(1台に多くの人が乗ることが多いので)ロングホイールベースが好まれるということを鑑みるに、(3ドアジムニーの)現地生産開始を機に「5ドアジムニー」の生産を行っても不思議はなさそう。

加えて、インドのカーメディアでは、このジムニー5ドアは「ジプシー」を名乗るという報道も行っており、今回のCKDツール輸入にて、5ドアジムニーの現地生産ががぜん現実味を帯びてきた、というのが現在の状況です。

ちょっと不思議なのは「日本に、輸出できるだけのCKDツールがあったのか」ということで、というのもジムニーの国内生産は需要に対してまったく追いつかず、その理由としては(ボディオンフレームという構造上)工作機械が特殊なので、ほか車種のラインでジムニー増産をまかなうことができず、ジムニーの生産ラインはすでにキャパいっぱいだと報じられていたため。

もし輸出に回せるだけのCKDツールがあればもっと生産ができたのかもしれないとも思いますし、もしかすると「今まで日本で作っていた」ジムニー用ツールの一部を輸出(CKD用)に回すことで日本の生産量が減るのか(国内向けの割当は減らず、輸出分がインドに移るだけだと思う)、はたまた新規にCKDツールを作ったのかどうかは不明です。

なお、ジムニーは「フレームの上にボディ(居住スペース)を載せている」という構造を持っていて、素人目には「モノコックよりは3ドア→5ドアへの設計変更は容易だろうし、工作機械を変更するコストも安いんじゃないか」と考えたりするものの、そのあたりもまた謎な部分です。

参照:ICN

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