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英国でのシビック生産が2021年に終了。これまで英国で作られていたシビック・タイプRの生産は今後日本?それとも米国?

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| せっかくグローバル化をはたしたシビックだが、ここへきて思わぬ難問に直面 |

NIKKEI ASIAN REVIEWによると、ホンダはシビックの生産の一部を英国から日本に移す、とのこと。

なお、英国スウィンドン工場の閉鎖は既に決定しているもので、2021年中に閉鎖を完了し、その一部を日本の寄居工場へ移すことになるということですね。

ちなみに現行シビックは、これまで各地域で独自に「シビック」を設計・生産・販売していたものを、それでは無駄がありすぎるということで可能な限り設計を統一し、「英国ではハッチバックとタイプR」「米国ではクーペ」「日本ではセダン」の生産を分けて行いつつ、それらを世界中へと輸出して生産と販売との効率化を行っています(つまりはグローバル化)。

なぜシビックの生産拠点は日本に?

そこでちょっと気になるのが「なぜ日本?」。

というのも、英国スウィンドン工場で生産されていたシビックの70%は米国へと輸出され、英国向けは11%、日本向けはわずか6%。

6%しか(シビック・タイプRとハッチバックの)需要がない日本に生産を移すのは一見して無駄のように思えるものの、これには「関税」が絡んでいる模様。

現在日本からEUへと自動車を輸出すると、EUでは通関時に7.5%の関税がかかるそうですが、英国はEUを離脱することになり、”何もしなければ”規定に従いこの関税は10%に跳ね上がります。

ただ、日本と英国政府との間でなんらかの話し合いがもたれたようで、2026年までにこの関税をゼロにするという合意がなされる可能性が高いとも報じられていて、今回の移転は「これを見越した」ということになりそう。

もちろん米国も移転先の候補として挙がったはずですが、関税の面において双方の認識が合わなかったのかもしれませんね。

そして、生産拠点が日本に移るということは「EUにとって、シビック・ハッチバックは(関税がかかるので)高くなって売れにくくなる」ということを同時に意味するのは注意を要するところ(アメリカにとってはどうなるのかはわからない。EUからアメリカ、日本からアメリカへと輸入する際の関税率を調べることができなかったので)。

どうなるホンダ・シビック・タイプR

そしてそうなると気になるのがシビック・タイプR。

これは今まで英国で生産されていますが、英国工場閉鎖に伴い生産地を移転させる必要があり、これまでは「日本か、アメリカか、はたまた中国か」と言われていたわけですね。

ただ、正式発表ではないものの、どうやらアメリカに引き取られるという報道もあり、ぼくとしては(本当は日本に移して欲しかったけど)まっとうな結果になったな、とも考えています。

しかしながら英国工場閉鎖は来年であり、となると新型(次世代)シビック・タイプR発売までにはまだ時間があるとも考えられ、その間「シビック・タイプRどうなるのか」もまた疑問。

効率を考えるならば、シビック・ハッチバックと共にシビック・タイプRも日本で生産し(しかし新型シビック・タイプRの開発は別途アメリカで行う)現行モデルのアイフ終了と共に日本でのシビック・タイプRを終えるというのが妥当かも。

反面、「今後担当するであろうタイプRの生産に慣れる」ということを考えると、今の段階からシビック・タイプRの生産を米国に移すというのもひとつの考え方ではあります。

もしくは、来年で現行シビック・タイプRの生産がいったん終了し、数年の時を経て「新型」シビック・タイプRへと移行するのかもしれません。

ホンダはなぜ英国工場を閉鎖?

今回の英国スウィンドン工場閉鎖について、簡単に言うと「操業すればするだけ赤字だから」。

実際のところホンダの地域別販売比率は北米が53.3%、アジア地域18.6%、日本16.4%、欧州5.0%、その他では6.6%という構成となっていて、欧州のシェアが非常に低いことがわかります。

参考までに、ほか日本の自動車メーカーにとっての欧州市場のシェアは、マツダ16.5%(26万9000台)、日産13.1%(75万600台)、トヨタ10.8%(96万8000台)、スズキ8.7%(28万台)となっていて、これを見てもホンダにとっての「欧州市場の重要性」が著しく低いことも再認識できます。

honda

ホンダの英国工場は1992年にオープンしており、1998年には第一次ピークの(生産台数)228,000台を記録し、販売ベースだと2007年の313,000台がピークとなるも、その後2000年にはヒュンダイに欧州での販売台数を抜かれ、2018年の欧州での販売台数は15万台程度まで落ち込むことに。

数字ばっかり並べていても面白くないので簡単にまとめると下記の通り。

ホンダはかねてより英国工場を閉鎖したいと考えていて、そしてブレグジットを言い訳にすれば工場閉鎖について世間の批判(大量解雇が生じるので)を躱せるだろうという判断なのでしょうね。

・1990年に、ホンダは欧州へ向けて15万台くらいを「輸出」していた
・そこでホンダは、輸出ではなく、現地で生産すれば安く販売でき、シェアをさらに伸ばせ、コストも抑えて利益を拡大できると考えた
・1992年に英国工場を建設し、欧州攻略をはじめた
・2000年代はじめまでは調子が良かったが、その後ヒュンダイやVW、PSAに対して優位性を発揮できなくなり販売がズルズル下がる
・販売がついに英国工場建設前と同じレベルにまで下がる
・英国工場が意味をなさなくなり(経費が利益を上回り、採算が取れなくなる)、ラインを半分閉鎖
・それでも英国工場の維持費がかさみ、ついに2021年に全閉を決定

参照:NIKKEI ASIAN REVIEW

 

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