| 廃車になったクルマから取り出したパーツを再利用し、有名ブランドとのコラボにて製品化 |
多くの自動車メーカーがアパレルやバッグ、グッズ販売に乗り出していますが、今回は韓国ヒュンダイがそういった「ライフスタイルグッズ事業」へと進出しています。
クルマを降りてもヒュンダイ製品を身につけていたいというような熱狂的ヒュンダイファンはいないんじゃないかと思うのですが、それはヒュンダイもよく理解しているようで、ほかの自動車メーカーとはちょっと違う手法を取っている模様。
様々な有名ブランドとのコラボレーション作品を発表
なお、ヒュンダイはそのクルマのデザインについても「外部から著名デザイナーを獲得してデザイン力を高めてゆく」手法を採用していますが、今回のライフスタイルコレクションについても「著名デザイナーとのコラボレーション」という戦略を取っています。
ざっとコラボレーション相手のブランドを挙げてみると、アリギエーリ、E.L.V.、デニム、パブリックスクール、プッシュボタン、リチャード クイン、ロージー アスリーヌ。
ヒュンダイによると、これらのブランドを選んだ基準は「ヒュンダイの考えるサスティナビリティに共感できるかどうか」。
そして選ばれたブランドは、ヒュンダイ車をスクラップにする過程で発生する「素材」をリサイクル(アップサイクル)したグッズを作成することになりますが、アクセサリーブランドであれば金属からネックレスなどのアクセサリーを、レザーやシートベルトからはバッグを、エアバッグからは衣類を、といった具合です。
なお、これらはロンドンのセルフリッジ百貨店内に設けるポップアップストアにて販売するそうで、こういった製品の販売は、環境意識の高い欧州において格好のプロモーションとなるのかもしれません。
もちろん大きな売り上げは望めないとは思うものの、有名ブランドとのコラボレーションによって多少なりとも注目を集めることができるものと思われ、ヒュンダイのイメージアップに貢献することになりそうですね。
こういったリサイクルには非常にお金がかかり、とうていモトが取れるものではないと思いますが、フェラーリやランボルギーニ、マクラーレン、ベントレー、ブガッティ、ロールスロイスといったハイブランドであれば、「本来廃棄するはずのパーツを販売すれば」それによる利益は見込めないとしても「廃棄物を減らすことができ」少しは環境に貢献できるのかもしれないと思ったり(フェラーリは一部、レーシングカーのパーツを販売したりしている)。
参考までに、ちょっと異なる事例ではあるものの、フォルクスワーゲンが「スマホを運転中に操作していて事故を起こし、廃車になった」クルマのパーツを使用してスマートフォンケースを製作して販売したことがあり、これもまたプロモーション、そして社会貢献としては大きな意味を持つ行動である、とも考えています。