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ポルシェ・カイエンが累計100万台達成!ボクはこういった理由にてカイエンは「金銭面、モデル展開について変革をもたらした救世主」だと考えている

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累計販売100万台を達成したポルシェ・カイエン

| この価格帯のクルマが100万台も売れるのは異例の事態 |

ポルシェ・カイエンがなんと「累計販売100万台」を達成。

ポルシェだと「100万台」に到達したのはほかに911のみで、しかし911が100万台を販売するのに要したのは54年、カイエンだとわずか18年といえばこの偉業がどれほどのレベルであるかがわかります。

参考までに、同じように100万台を販売したマツダ・ロードスターは27年をかけ、レクサスISは17年。

ちなみにトヨタRAV4は27年かけ「1000万台」というケタ外れの記録を達成しており、現在は「年間100万台」を販売しています。

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価格帯を考えるとやはり驚きとしか言いようがない

自動車業界には多くの「100万台超え」があるものの、カイエンのような高価格帯モデルにてこれを達成した例、かつここまでの短期間でなしとげた例は他にないとも認識しており(RAV4でも発売当初の販売は年間5万台だった)、やはりこの数字は驚くべきレベル(しかもカイエンは利益率の高いクルマなので、そうとうな富をポルシェにもたらしている)。

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100万台目のカイエンは「カイエンGTS」

そして今回、めでたく100万台目としてラインオフしたのは「カイエンGTS」。

生産されたのはスロバキアの工場で、納車先はドイツだと報じられています。

カイエンの歴史はこうして始まった

初代カイエン(955)は2002年に登場しており、フォルクスワーゲン・トゥアレグと多くを共有することで開発コストを引き下げることに成功。

ポルシェは1990年代に危機を迎えており、そこで客層の拡大を狙ってボクスター(1998年)、そしてカイエンを発売したということになりますが、当時これらは生粋のポルシェファンからは見下される傾向があり、当時ボクスターに乗っていたぼくとしても、それは肌で感じられたところ。

カイエン発売後はポルシェの客層も大きく変わり、ポルシェセンター(正規ディーラー)の駐車場に停まっているクルマが(カイエンへの乗り換えを考える人々が乗ってきた)ランドクルーザーといった国産車や、メルセデス・ベンツ、BMWのSUVばかりになったのもこの頃です。

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そして客層の変化は旧来のポルシェの顧客に対して否定的な印象を与えてしまい、当時は「カイエンはポルシェとは別の、新設したブランドから発売されるべきであった」とも言われたほど。

ただ、ぼくはこういった傾向については否定的ではなく、カイエンによってポルシェが広く世間一般に認知されるようになり、今までは様々な事情にて911やボクスターといった2ドアポルシェに乗れなかった人にもポルシェを購入する門戸が開かれたのは歓迎すべき点だと考えています。

実際のところ、カイエンのヒットによってポルシェの財政事情は大きく変わり、潤った懐によって「これまで以上に」911はじめとしたスポーツカーの開発にお金を注げるようになったわけですね。

2代目カイエン(958)は2010年に登場

そして初代カイエンが不動のヒットとなったことで、たっぷりお金をかけて登場したのが2代目カイエン。

初代カイエンは、それまでのポルシェファンの反発を買うことを避けるためか「SUV」という言葉を使用せず、これまでポルシェが(911や959にて)ラリーにも参加してきたことうぃ引き合いに出してスポーツ性を強調し、そのほかサーキットを走行させるプロモーションを行うなど、一貫して”スポーツカー”だということを主張。

ただし二代目カイエンではそういったスポーツ路線よりも、ラグジュアリー路線を強化し、世間の評価通り「SUV」であるということを受け入れてちょっとした路線の変更を行っています。

実際のところ、この路線変更はさらにカイエンのファンを拡大することになり、登場から11年めとなる2013年には早くも50万台を販売し、2014年には累計60万台を達成。

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3代目カイエンはさらに豪華に

そして3代目カイエン(2018年~)はさらに豪華に変身しており、これにはポルシェの考え方の変化があった模様。

それまでは「ポルシェの発売するクルマはすべて同じ方向性を持っていなければならない」と考えていたように思われ、しかしある時期からか「モデル、そしてグレードごとに個別の性格を与える」方向性へとシフトしたようにも。

たとえば911だと、この時点で24ものバリエーションを持つに至っていますが、「同じ性格のクルマを24バージョン作ってもお互いで食い合うだけ」であり、よってポルシェは911の中でも「グランドツアラー」「サーキット志向」という棲み分けを行い、これによってGT系はさらにシンプルかつスパルタンに進化することが可能になったとも考えています。

なお、ポルシェは2019年に「カイエン・クーペ」を追加しており、しかしこちらも単なるカイエンのクーペ版ではなく、軽量パッケージを用意するなど”スポーツ寄り”の設定としている模様。

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つまり、いずれのモデルにも「そのモデルを選ぶべき理由」を付与しているのが現在のポルシェであり、その理由が多様化する一方、さらに深化しているとも考えられます。

新型911GT3系についても、おそらくは市販車の域を超えて「レーシングカー」の領域に足を踏み入れることになるかと思いますが、これも「GTS」系が存在するからこそ可能になるのかもしれません。

そう考えると、カイエンの登場というのは、ポルシェにお金をもたらしたというだけではなく、911GT3シリーズのように「ポルシェが本当に作りたいと考えていたクルマを制約なく作れるようになった」多様化のきっかけを与えたクルマであったのだろう、と考えています。

ポルシェ・カイエンの販売はまだまだ伸びそう

なお、カイエンの販売は現在のところ衰える傾向はなく、マカンが導入されてもマカンに食われることもなく好調を維持している模様。

そして、これまでの傾向、今後の方向性を考えると、「マカンが登場したことで、カイエンはさらなる上を目指すことができるようになる」とも思われ、さらに高級に、さらにパワフルなスーパーSUVへと発展するのかもしれません。

現在カイエンはアウディQ8やベントレー・ベンテイガ、ランボルギーニ・ウルスとプラットフォーム他多くを共有しますが(共有しているものの、”同じ”ではない)、ベンテイガやウルスを超える高級さ、運動性能を持つグレードが登場する可能性もありそうですね。

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