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キャデラックのデザイナーが魅力的な「4シータースポーツ」コンセプトを公開!ボクとしてはぜひ2002年の「シエン」をエレクトリック時代に復活させてほしい

2021/05/08

キャデラックのデザイナーが魅力的な「4シータースポーツ」コンセプトを公開

| キャデラック「シエン」は記憶に残る名作だった |

さて、GMのデザイナー、ジョウ・ファン(Zhou Fang)氏がキャデラックの美しいクーペのスケッチをインスタグラム上にて公開。

現時点ではその名もなく、単にひとつのアイデアにとどまるようですが、一見して市販を期待したくなるような魅力を持っています。

2ドアを持つ4座スポーツカーだと思われ、4輪が4隅に追いやられていること、前後にガソリンエンジンを搭載するスペースが見当たらないところを見るに、これは「ピュアエレクトリックカー」だと考えて良さそうですね。

エレクトリックカーだからこそ可能となるパッケージング

なお、これまで「スポーツカー」と「広い室内」「4シーター」という要素はそれぞれ相容れないものではありましたが、スケートボード型シャシーというエレクトリックカー特有の特徴によってこれを一気に解決できる可能性も。

つまりはガソリンエンジンの搭載位置やトランスミッション、エキゾーストシステムといったコンポーネントにとらわれず、エレクトリックカーの場合は非常に制約が少なく、もっとも重量の大きなバッテリーを車体最下層に配置でき、コンパクトなエレクトリックモーターを(トラクションを稼げる)車軸上に配置できるという理想的なパッケージングを採用してもなお「余裕ある室内空間を再現できる」可能性が高い、ということになります。

ただ、そう考えると、ガソリン時代のスポーツカーは「様々なことを犠牲にし、対価として高い運動性能を得ていた」ものの、エレクトリック時代になると「セダンでも、GTカーでも、ピュアスポーツでも」基本的に同じようなパッケージングを採用することになるため、スポーツカーとしては新たなる優位性を探さなければならないという苦境に立たされるのかも。

それはそうとして、今回公開されたコンセプトカーについても、「エレクトリックカーだからこそ成し得た」2人乗りのスポーツカーというパッケージングを持っており、さらにはキャデラックらしい「縦型ヘッドライトとテールランプ」という特徴、ドアミラーの代わりにカメラという未来的な装備も併せ持っているようですね。

なお、キャデラックは「セレスティーク(Celestiq)」と呼ばれるフラッグシップ・エレクトリックセダンをデビューさせる予定ですが、これはGMの開発したBEV3モジュラーアーキテクチャにアルティム(Ultium)バッテリーを採用する模様。

現在はキャデラックのみならずスポーツカーを作っている余裕はないと思われるものの、上述のように、「エレクトリック時代になると、どのクルマも同じプラットフォームになる」ため、ガソリン車時代に比較するとスポーツカーの開発や製造に関するコストは(ほかから流用できる範囲が広いために)高くないものと思われ、「セダンやSUV」を発売し終えた後にはここに手を付けてくれないだろうかと考えたりします。

キャデラックは2シータースーパースポーツを発売しようとしたことも

なお、キャデラックはかつて(2002年の創立100周年記念の折に)「シエン(SIEN)」なるスーパースポーツコンセプトを発表したことも。

7.5リッターV12エンジンを搭載し760馬力を発生するというミドシップスポーツですが、開発資金不足、そして車両価格が高くなりすぎる(2400万円くらいの予定だった)という理由にて開発及び発売が無期限延長に。

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映画「アイランド」に登場したことでも知られますが、今回公開されたレンダリングを見て真っ先に思い出したのがこの「キャデラック・シエン」です。

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参照:GM Design - Instagram

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