| 改良には「バーチャルプロトタイプ」を使用し、追加されたボディカラーは「カンブリアングレー」 |
さて、ベントレーが「新型」フライングスパーを発表。
フライングスパーは2019年6月に新型へと切り替わったところですが、そこから2年もたたないうちに改良を行ってきたということになりますね。
なお、今回発表された新型フライングスパー最大の特徴は「静かになった室内」。
なかなか「静かになった」ことを改良の目玉とする自動車メーカーは少ないと思いますが、このあたりは「さすがベントレー」ということなのかもしれません。
ベントレーは改良にあたって「バーチャルプロトタイプ」を使用
ベントレーは今回の改良に際して「バーチャルプロトタイプ」を使用したとアナウンスしていますが、これは文字通りデジタルモックアップを作成し、それをもってシミュレーションを行うという手法。
ちなみについ先日、ポルシェは新型マカン「EV」の開発においても20台のデジタルモックアップを”製造”し、それぞれの20台にそれぞれの役割を与えつつ開発を行ったとされますが、これによって「実際のプロトタイプを作るよりは」大きくコストを節減できるとも言われます。
現在ポルシェそしてベントレーは同じグループに属するため、この手法は「グループ共通」なのかもしれませんね。
実際にベントレーは40ものコンポーネントを最適化
なお、このバーチャルプロトタイプを使用することで不要なNVH(ノイズ・バイブレーション・ハーシュネス)を特定できるといい、これによって今回ベントレーは40ものコンポーネントを最適化。
NVHの発生源を特定することによって適切な位置に適切な防音材を使用することが可能となり、極限まで静かなキャビンを実現した、とも。
今回の改良につき、ベントレーの音響エンジニアであるサイモン・ノーブル氏によれば「バーチャルプロトタイピングを使用することで、我々は、物理的な部品を製作する前に、まずバーチャルな世界でフライングスパーのすべてのコンポーネントを最適化することができた」といい、これによって試作パーツを作ったり、それをまた検証したりというプロセスが大きく削減できたようですね。
このほか、2022年モデルのフライングスパーでは、交通標識認識、ハンズフリートランクオープン、拡張セーフガード機能、トップビューカメラ、ウェルカムライティング、自動調光ミラー、エアアイオナイザーといった装備を追加。
内装においては「木質を感じられるように」極薄の化粧板が導入され、新しいオープンポアベニヤは、わずか0.1mmの厚さの極薄ラッカーを3回塗り重ねているとアナウンスされています。
外装については変更はなく、しかしボディカラーには新色のカンブリアングレー(おそらく一番上の画像)を追加し、フライングスパーの標準ボディカラーを63色に拡大した、とのこと。
なお、この「グレー」はアウディがナルドグレーを導入して以来各自動車メーカーとも採用を拡大する傾向にあり、シビック・タイプRや日産R35GT-Rにも採用されることとなっていますね。
パワートレインについても変わりはなく、搭載されるエンジンは542馬力の4.0リッターV8、そして626馬力の6.0リッターW12。
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