| 創業者「自分が欲しいクルマが無かったから自分で作った |
なお開発開始から市販するまでに要した機関は約7年
さて、近年は新興スーパーカー/ハイパーカーメーカーが続々登場していますが、今回は英国からウェルズ・モーターカーズ(Wells Motor Cars)が登場し、その市販第一号となる「ヴェルティージュ(Vertige)」を発表することに。
このウェルズ・ヴェルティージュは、創業者であるロビン・ウェルズ氏が「当時販売されているいずれのクルマも自分を満足させてくれなかったため」自分で”自分が欲しいクルマ”をゼロから作ることにしたというプロジェクトです。
その重量はわずか850kg
プロジェクトのスタートは2014年なので、このウェルズ・ヴェルティージュの製作には7年を要したということになりますが、車体構造はモノコック、そしてフォード製エンジンを車体ミッドに搭載。
なお、このモノコックはプレスされたパネルを溶接したものではなく、チューブ状のサブフレームとスチール製ロールケージを備えるといった構造を持っています。
車体の全長は4メートル、全幅は1.75メートルというかなりコンパクトなサイズを持ち(マツダ・ロードスターよりもわずかに大きい程度)車体重量はわずか850kgに収まっています。
エンジンはフォード製2リッター、そして最近にしては珍しく自然吸気、そして出力は208PS(ハイパワーバージョンのオーダーもできる)。
数字だけを見るとさほどパワフルではないものの、軽量性を活かして0−100km/h加速はわずか4.8秒、最高速は225km/hというスペックを誇ります。
なお、トランスミッションは6速マニュアルのみ、もちろん駆動輪は後輪のみ。
サスペンションは前後アルミ製ダブルウィッシュボーン、ブレーキはベンチレーテッド・ディスクと4ポットのアルミ製ブレーキ・キャリパーという構成ですが、なんとブレーキは「ノーアシスト」。
これを見るに、当然ながらドライバーアシストなし、そしてパワーステアリングも「ナシ」だと思われます。
ホイールは17インチのスピードライン、タイヤはミシュラン製パイロットスポーツ4(205/45)。
ベンチマークはケータハム・セブン
ロビン・ウェルズ氏はこのヴェルティージュを製作するにあたり、ケータハム・セブンをベンチマークとしたといい、乗り味については「ボディパネルを持ったセブン」というくらいのスパルタンさを持つのかもしれません。
乗員はもちろん2名のみで、非常にシンプルに見えるもののフルレザー張りに近い仕様を持っていて、なかなかにシックですね。
センタートンネルはかなり高く、そこにシフトノブが顔を出しているのは「気分を高めてくれる」ところで、わずかに昇降するウインドウも手動式。
意外なことですがエアコンがオプションにて設定されており、ダッシュボードにはインフォテイメントシステムが内蔵されてカーナビゲーション、Bluetooth、DABラジオ、Apple CarPlayおよびAndroid Autoにも対応している、とのこと。
さらには車体後部に206リットルのトランクを装備するなど、けっこう高い実用性も兼ね備えるようです。
現在ウェルズ・ヴェルティージュは7台の受注が入っており、これらは2022年春までに生産される模様。
これら7台はホール・エンジニアリング社での生産となり、将来的には、ウォリックシャー州イッチントンにウェルズ・モーターカーズが自社工場を建設して生産を行なうようになるといい、年間25台の生産が可能になるとアナウンスされています。
価格については約600万円だと発表されており、近年の少量生産スポーツカーとしてはかなり安い部類でもありますね。
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