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フェラーリ会長とテスラCEOとが会談!「フェラーリに自律型自動運転が導入されたら悲しい」と語る同社CEOに対しイーロン・マスクが「まったくだ」と賛同

2021/09/29

フェラーリ

| フェラーリは数多くの特許を出願しているが、たしかに自動運転に関するものは報じられていないようだ |

おそらく今後も、フェラーリが自動運転を追求し、それをコアバリューとして押し出すことはないだろう

さて、今回イタリアのテックウィークなるイベントにて、テスラCEOであるイーロン・マスク氏と、フェラーリ(臨時)会長ジョン・エルカーン氏との会談が実現し、なかなかに面白い意見交換を行った模様。

この会談での大きな(注目すべき)話題は自律型自動運転についてであり、おそらくテスラは「もっとも自動運転の実現に近い企業」、そしてフェラーリは逆に「もっとも自動運転からほど遠い企業」だとも考えられます。

「フェラーリが自動運転化されたら悲しい」

そして今回、ジョン・エルカーン氏が語ったのが「フェラーリに自律型自動運転技術があったら悲しい」ということで、これについて「フェラーリを持つことの本質は、それを運転することだ」とも補足しています。

そして面白いことに、イーロン・マスク氏がこれに対して「今でも馬に乗って移動することを好む人はいる」と述べ、「フェラーリのロゴにもそれが現れている」としてジョン・エルカーン氏の考えを支持することに。

つまり、「会社としては」自動運転について両極端にある二社のCEOが「フェラーリは自動運転化するべきではない」という一致した見解を示していて、これはちょっと興味深い事実でもありますね。

なお、イーロン・マスクCEOは自身も生粋のカーガイだとされますが、「会社のやっていることと個人の考えは切り離して」おり、さらに「自分の会社の方向性を一方的に主張したり、他社にも同じ方向性を押し付ける気はない」ということになりそうです。

フェラーリの試乗イベント

もともと「馬」が交通の主役であった時代もあった

参考までに、「馬」のたとえは的を射ていると考えていて、というのもかつて交通の中心は「馬」であり、自動車が誕生したときですら「自動車はすぐに壊れ、かつ遅く、役に立たない」と言われていたわけですね。

しかしながらその後自動車は大きく発展し、馬から「交通における主役の座」を奪うことになりますが、その後の馬というと「競走馬」「趣味の乗馬」といった嗜好性の高い存在へと性格を変化させています。

そう考えると、今は有用性が感じられない(完全)自動運転技術ではあるものの、今後それが発展することで「自分が運転する」自動車にとってかわる可能性も存在し、しかし「競走馬」「趣味の乗馬」のように、自分で運転する自動車は「レーシングカー」「スポーツカー」のように、移動とはまったく異なる生息域を見つけ出すことになるのかもしれません。

電気自動車の未来に「核」は必要

そしてもうひとつの「意見が一致した」話題は原子力発電。

イーロン・マスクCEOは、長期的に「太陽光発電が原子力に取って代わる」ということ、そしてその移行への速度が非常に速いということに触れ、しかし「原発は今や安全と言っていい」とも。

これについてジョン・エルカーン氏は「原子力発電は現存するソリューションであって、我々が知る限り安全な方法でもある」とコメント。

けっこう意外ではありますが、まったく異なる会社であるテスラとフェラーリにつき、そのCEO同氏は比較的近い考えを持っており、かつお互いを尊重しているようでもありますね。

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参照:Automotive News Europe

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