| なかなかこのボディカラーでロールスロイスをオーダーする猛者はそんなにいない |
そしてそのオーダーを受けるロールスロイスもまた「なかなかの」ものだ
さて、「伝統」「紳士的」「高級」といったイメージのあるロールスロイスですが、同社に言わせると「はじまりから現在に至るまで、ロールスロイスは反逆者の象徴である」。
ロールス・ロイスは、「ヘンリー・ロイスとチャールズ・ロールズ」の二名によって創業されていますが、ヘンリー・ロイスはというと、貧しく正規の教育を受けていないにもかかわらずエンジニアリングの分野にて驚異的な才能を発揮して爵位を授けられるまでになり、チャールズ・ロールズは、裕福な貴族として生まれ、遊んで暮らせる環境にあったにも関わらず自ら自動車を作るという労働者的な道を選んだ人物だとされています。
要は、「こういった生まれだからこう」という逆境や常識をはねつけ、自らの信じる道を歩んだ創業者たちの延長線上に現在のロールスロイスが存在する、ということですね。
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ロールスロイスの顧客もまた現実に縛られない
そしてロールスロイスの顧客もまた「社会の常識にとらわれない」反逆者が揃うといい、加えて年齢層が非常に若いということもその特徴。
よって顧客たちはフリーダムな仕様にてロールスロイスをオーダーするといい、今回ここで紹介する「ピンクの」ロールスロイスもそういったうちの一台です。
なお、ロールスロイスは「既製色」として4万4000色が揃う(!)そうですが、それ以外にも自由にカラーを調合でき、このオーナーが選んだのは「ダスティ・コーラル」と名付けられた特別塗装色。
実際のところカリナンをオーダーする顧客は「100%」カスタム仕様を選ぶとも報じられており、このカリナンのオーナーさんは「内外装色」にそのクリエイティビティを反映させたということになりますね。
アバンギャルドなダスティコーラルがボディ色に選ばれる反面、グリル、スピリット・オブ・エクスタシー、ウインドウモール、バンパーやドアの加飾、ドアハンドル、テールパイプ、バッジといったパーツには伝統的なクローム(もしくはポリッシュ)が使用されています。
一方でホイールはダイヤモンドカット、そしてセンターキャップのリングもまたダスティコーラル。
インテリアもやはりピンク
そしてこのロールスロイスのインテリアに使用されるのもやはりピンク。
シート中央部にはピンクのパンチングレザー、ヘッドレストにはピンクのスムースレザー(ロールスロイスの刺繍入り)が使用されています。
ちょっとおもしろいのは「細部」にこだわりを見せたことで、たとえばこういったスイッチにもダスティコーラル。
ウインカー等のレバーにもダスティコーラルが用いられ、ダッシュボードの「内側」やステッチにもダスティコーラルが用いられていますね。
こういったロールスロイスのカスタムがいくらくらいかかるのかは全くわかりませんが、これまでに公開されている「ピクニックセット500万円」「ミニカー190~430万円」といった価格から推測するに「高級車一台分」くらいは必要となるのかもしれません。
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