| たしかに以前から様々なウワサが出ていたが、ついにそれが実現することになるのかも |
ポルシェ、フォルクスワーゲン、アウディはずっと前からF1参戦の機会を狙ってきた
さて、英国Autocarによると、アウディはF1への参戦に「非常に近づいている」とのこと。
これは(すでに退任済の)元FIA会長、ジャン・トッド氏に対し、アウディCEO、マルクス・デュースマン氏とオリバー・ホフマン(アウディAG技術開発取締役会メンバー)氏がしたためた書面から明らかになっており、その中には「あなた方の努力のおかげで、私たちは今、ゴールに近づいている」という文面があるもよう。
さらには「アウディのF1参戦はまだフォルクスワーゲングループの取締役会で承認されていない」としながらも、「最近、技術、スポーツ、財務のレギュレーションの最初のドラフトが完成し、新しい局面に到達した」とも。
そして文面は「我々は、あなた方と協力してこの重要なプロセスを完了し、来年早々にF1参戦を確定することを楽しみにしています」という一文にて締めくくられているといい、これらの内容が本当であれば、2022年早々には「アウディのF1参戦」が公式にアナウンスされるのかもしれません。
アウディは以前からF1参戦を狙っていた
なお、なぜアウディが現F1のCEOではなく、すでに退任したジャン・トッド氏と話をしているのかは謎ですが、参考までに現F1のCEO、ステファノ・ドメニカリ氏は2014年に(スクーデリア・フェラーリから)フォルクスワーゲングループに招き入れられていて、その目的自体がフォルクスワーゲンもしくはアウディがF1に参戦するためだったと言われます。
ただしその後フォルクスワーゲングループはディーゼル不正事件によってそれどころではなくなってしまい、ステファノ・ドメニカリ氏は(F1参戦が当面見送りになったためか)2017年にランボルギーニCEOへと就任することになりますが、その後に出てきたのが「ランボルギーニのF1参戦」というウワサ。
しかしながらステファノ・ドメニカリ氏は2020年末にランボルギーニを辞してF1のCEOへと就任しており、このあたりはちょっとややこしい経緯を持っています(この際に、フォルクスワーゲンとステファノ・ドメニカリ氏がどういった話し合いをしたのかはわからない)。
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アウディはダカールラリーに専念するという話だったが
アウディ(チーム・アウディスポーツABT)は2017年から2021年にかけてフォーミュラE選手権に参戦していたものの「ダカールラリー参戦に専念する」ことを理由にフォーミュラEから撤退していますが、もしF1に参戦するということになれば「フォーミュラE撤退の理由はウソ」だったということになり、なんだかんだでF1参戦の機会を虎視眈々と狙っていて、資本集中のためにフォーミュラEから引き上げたということになるのかも。
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ただしアウディがどういった形でF1に参戦するのかはわかっておらず、一説によればアウディがファクトリーとしてエントリーし、ポルシェがエンジンを供給するという計画もあるもよう。
そしてポルシェはというと、ポルシェ・モータースポーツ責任者のトーマス・ラウデンバッハ氏が「FIAと交渉中だ」と語るなどF1への関心を公に認めており、このあたりは(実際にどういった形でのF1参戦となるのか)公式発表を待つしかなさそうです。
いずれの場合にしても、フォルクスワーゲングループは2026年に導入される新しいパワーユニットルールを利用したいと考えていると報じられ、この新レギュレーションによると、サステイナブルな燃料やハイブリッドエンジンを採用することで「F1をより環境に優しいものにする」といい、これと同時に、現在のF1にかかっている膨大な研究開発費を削減し新しい企業が参入しやすくなるとともに、モータースポーツとしての競争力を高めることができるようになる、と言われます。
現在ポルシェは「Eフューエル」なる合成燃料を開発しており、もしかするとこれをF1に導入したいのかもしれませんし、アウディは「あまり盛り上がらない」フォーミュラEよりも、F1へとシフトして”ハイブリッド”パワーユニットをアピールしたほうが企業ブランディング的に効率がいいと考えたのかもしれず、そのためにマクラーレンの買収含め、様々な可能性を検討していたのでしょうね。
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