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ランボルギーニは2021年に「3つの記録」を達成していた!販売台数13%増、売上高19%増、営業利益は49%増。困難な状況においても最高の数字を記録

2022/03/18

ランボルギーニ

| フェラーリが証明しているように、スーパーカーは「ブランド力」によって優劣が分かれる時代に突入 |

ただしそのブランド力の構築手段はそれぞれの自動車メーカーによって大きく異なる

さて、ランボルギーニが「2021年には3つの記録を達成した」と発表。

その3つとは「売上高、売上高、収益性」であり、つまりこれらが過去最高になったわけですが、すでに販売台数に関する速報は公表されていたものの、今回は利益から「かかった経費」などを差し引いた”最終的”な数字が公開され、そのブランド力の高さ、収益性がここに証明されることとなっています。

2021のランボルギーニでは売上高19%増、営業利益は49%増、販売は13%増

今回の結果をうけ、ランボルギーニCEO、ステファン・ヴィンケルマン氏は「ランボルギーニは、その歴史の中で最高の商業的、財務的業績を達成し、現在のような不確実な新時代を乗り切るために必要な堅固さを手に入れました。私たちは、ウクライナで起きていることに深い悲しみを感じており、民主的な価値の名のもとに、敵対行為が速やかに終わることを願っています」とコメント。

売上高については、2020年比で19%増の19億5千万ユーロ(過去最高)を記録していますが、”ニューモデルの投入に支えられた効率的な経営によって”営業利益は過去に例のない3億9300万ユーロとなり、2020年(2億6400万ユーロ)と比較して49%の大幅増という水準に達しています。

さらに営業利益率は2018年比で2倍以上の20.2%に達してラグジュアリー業界と同水準の収益性にまで成長しているといい、今後はランボルギーニ史上最高額の投資(今後5年間で18億ユーロ、全額自己資金)を含む野心的な戦略計画の一環を押し進め、「収益性を22%から25%の間に押し上げる」という今後数年間のわたるチャレンジングな目標についても触れています。

Lamborghini

2021年は販売台数についても過去最高の年となったのは既報の通りで、全世界では前年比13%増となる8,405台が納車され、ランボルギーニが定義する3つのマクロ地域は2桁の成長を遂げています。

これら3つのマクロ地域とは、アメリカ(14%増)、アジア太平洋(14%増)、EMEA(ヨーロッパ、中東、アフリカ、12%増)であり、それぞれ世界の台数の34%、27%、39%といった具合に均等に配分されていることも大きな特徴。

なお、ランボルギーニはリーマンショックの際に大きな落ち込みを記録し、後に中国の成長とともに販売を伸ばしていますが、さらにその後には中国の「(高級官僚を対象にした)贅沢禁止令」によって再び失速することになり、こういった経験から「一つの地域に依存しない」環境を作り、どこかの市場でなんらかの問題が発生したとしても、ほかでカバーできる盤石の体制を構築しているわけですね。

ちなみに、販売台数が13%増加、売上高19%増加、営業利益49%増加ということは、「1台あたりの販売単価が上昇し、それ以上に1台あたりの利益が上昇した」ことを意味していて、おそらくは、シアンFKP37/シアン・ロードスターといった高額限定モデルが大きく貢献しているのだと考えられます。

国別の販売台数については、米国がトップ(2,472台、11%増)を維持し、続いて中国が2位(935台、55%増)、ドイツ(706台、16%増)、英国が4位(564台、9%増)に躍進し、母国であるイタリアでも販売台数を伸ばして359台(+4%)を記録。

なお、日本はしばらく「販売台数では2位か3位」というポジションであったものの、ウルスが発売されたのち、世界中でウルスが大きなヒットとなり、しかし日本では「大きすぎる」ために他の国ほどは納車が進んでいないと言われ(それでもウルスは日本市場での人気モデルとなっている)、他の国に抜かれる形で徐々に(相対的に)順位を下げてしまっています。

ただ、日本市場ではアヴェンタドールやウラカンの人気も根強く、いかなる状況でもスーパースポーツの販売が下がりにくいという特性を持っていて、かつスーパーカーに対する愛が深い市場としても認知されており、ランボルギーニのみならず、各自動車メーカーからは非常に重要視されているようですね。

モデル別だとSUVのウルスが5,021台、V10エンジンを搭載したウラカンが2,586台(ウラカンSTOの勢いによって販売台数を大幅に伸ばした)、アヴェンタドール(V12モデル)は全世界で798台が納車されています(モデル末期なので生産が段階的に縮小されている)。

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販売台数の半数以上が「ウルス」

ランボルギーニのマネージング・ディレクター兼CFO、パオロ・ポマ氏は、「近年、私たちは、パンデミックのような多大な影響を及ぼす外生的変数に直面しても、優れた財務結果に向けて取り組むことができる潜在力と能力を持っていることを実証してきました。現在の地政学的な状況についき、世界経済への影響を常に注視する必要がありますが、当社は、次世代製品の開発に基づき、成長軌道を導く大規模な投資計画に支えられ、業績、ブランド価値、企業価値をさらに向上させる当社の戦略を守るために必要なあらゆる手段を講じてゆきます」とコメント。

加えてランボルギーニは、今後数ヶ月の間にウラカンとウルスにそれぞれ2つの”イノベーション”を発表し、それらによって内燃エンジンの時代を終え、2023年にはアヴェンタドールに代わるモデルをデビューさせ、ハイブリッド化に移行するという計画についても触れています。

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参照:lamborghini

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