| 2万台目のランボルギーニ・ウルスは明るいパープル |
ウルスはあらゆる意味でランボルギーニにとっての転機となった
さて、ランボルギーニが今回「ランボルギーニ史上最短にて、ウルスがベストセラーになった」と発表。
ランボルギーニ・ウルスは2018年に発表された後、現在に至るまでランボルギーニの屋台骨を支え続けていますが、このたび2万台という節目を達成し、その2万台目のウルスがアゼルバイジャンの顧客に向けて工場から送り出されることになった、とのこと。※ウラカンが2万台を売るのに8年かかり、アヴェンタドールではモデルライフ通じて1万3000台くらいの販売なので、この「4年で2万台」は前代未聞のペースでもある
このウルスのボディカラーは「ヴィオラ・ミトラス」、そしてブラックのホイールにブラックのブレーキキャリパーを持ち、パノラマルーフが装着されています。
ランボルギーニはウルスの生産を機に工場施設を倍増
なお、ランボルギーニ・ウルスはもともと2012年の北京モーターショーにてコンセプトカーとして登場し、しかし様々な事情から市販に至らず、しかしイタリア政府がランボルギーニに対して(雇用の創出や地域経済の発展に貢献するので)ウルスの生産を行うように要請し、その結果ようやく市販にこぎつけたという経緯があります。
そしてランボルギーニはウルスの生産を行うために工場の敷地面積をおよそ二倍に拡大し、ウルスを製造するためのラインのほか、既存車両の内製率を高めるための設備も充実させることとなったわけですが、ウルスがランボルギーニに大きな利益をもたらしたこと、その利益によって様々な可能性が拓けたことを考慮すると、ランボルギーニとしては「あのときウルスを発売するという決断をしておいて良かったな・・・」といった心境なのかもしれません。
参考までに、この本社工場は8万平方メートルから16万平方メートルに増床され、最新鋭の生産ロジックである”ランボルギーニ・マニュファクチャリング4.0”を設立。
さらに2015年から2018年にかけてウルスの生産を維持するために500人以上の新スタッフが採用されたほか、2019年にはウルスの塗装工場が発足し、2020年からはウルスの車体輸送をトラックから列車に変更し、CO2排出量を85%削減することに成功しています。
ランボルギーニ・ウルスの顧客は「はじめてランボルギーニを購入する人々」
ランボルギーニによると、ウルスの顧客の70%は「はじめてランボルギーニを購入する人々」であり、つまりウルスによってランボルギーニは”今までにリーチしなかった人々”に製品を届けることが可能に。
ウルスはランボルギーニが他に持つV12、V10ミドシップスーパーカーとは性格が異なって日常的に乗られることも多いモデルでもあり、これまでに生産されたウルスの累計走行距離はおよそ3億6000万キロにも及ぶと推測され、ランボルギーニCEO、ステファン・ヴィンケルマンCEOは以下のようにコメントしています。
2012年の北京モーターショーで初めてウルスのコンセプトカーを発表した瞬間から、2018年の市場デビュー、そしてそれ以来毎年、ウルスは我々のスーパースポーツの伝統と世界初のスーパーSUV、LM 002から生まれた真のランボルギーニとして、その即効性と継続した魅力を証明してきました。ウルスは、私たちのスーパースポーツモデルシリーズを完璧に補完し、私たちの本物のイタリアンブランドに共感してくださる方々に、ラグジュアリーで高性能なデイリードライブを提供するのです。
ランボルギーニは通常オプションの範囲を超えた独自性を求める顧客に対し「アドペルソナム」なるパーソナリゼーションプログラムを提供していますが、ここでもっとも人気があるのはグリジオ・テレスト(戦闘機っぽいグレー)、ブルー・ケフェウス(水色)、ヴィオラ・パシファエ(発色の良いパープル)。
そのほか、グラファイトカプセルとパールカプセルといった特別仕様車ではそれぞれネロ・ノクティス・マット(マットブラック)とアランチョ・ボレアリス(オレンジ)の人気が高いのだそう。
ウルスは今年、2つのバリエーションを追加
現在ウルスは受注を停止しており、これはフェイスリフト(マイナーチェンジ)を控えているためですが、ランボルギーニは今年「ウルスに2つのバリエーションを投入する」とも述べていて、この「2つ」とはおそらく「フェイスリフト版」そして「ハードコアモデル」なのでは、と見られています。
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参照:Lamborghini