| HPDシビック Si FE1はサーキット走行を楽しむには理想的な選択肢かもしれない |
近年、こういった個人向けサーキット走行専用モデルの人気が高まっているようだ
さて、米国ホンダがカスタマー向けレーシングカーとして「HPDシビック Si FE1」を発売。
HPDとはホンダのモータースポーツ部門「ホンダ・パフォーマンス・デベロップメント」を指し、NSXの製造を行っているオハイオ州メアリーズビルのパフォーマンス・マニュファクチャリング・センターにて製造される、とのこと(市販車をストリップして強化パーツを組み込んだものではなく、最初からレーシングカーとして組み立てられている)。
HPDシビック Si FE1の価格は55,000ドル
なお、このHPDシビック Si FE1の価格は55,000ドルなので、日本円にすると約700万円ということになりますが、その仕様は完全なるレーススペック。
ロードバージョンのシビックからサンルーフ、防音材や断熱材、アンダーコート、シームシーラーを省き、クロスレシオを持つ6速トランスミッション(4速の強度が高くなっている)、リミテッドスリップデフを装備しています。
足回りだとビルシュタイン製ダブルアジャスタブルダンパーが装着され、スプリングレートを2種類から選択できるほか、フロントはキャンバー&キャスタープレートにて、リアはキャンバー、スプリングパーチ、トーアームの調整が可能です。
もちろんストッピングパワーも強化され、ブレーキにはステンレス製メッシュホースにウィルウッド製6ピストンキャリパーにRST3パッド(リアはRST4パッド)、そしてスリット入りローターが装着され、バンパーにはブレーキ用冷却ダクトも追加されて熱対策もバッチリ。
インテリアだと、TIG溶接によって形成されたFIA認可のスチール製ロールケージが組まれ、OMP製シートに6点式ハーネス、クイックディスコネクト式ステアリングホイール、さらにはMotec製C127マルチファンクションメーターディスプレイとデータロガー、LEDシフトランプが装備されており、文字通りの完全なるレーシングカーに仕上がっています。
一方「変わらない」のはエンジンで、これはロードゴーイングモデルに積まれる1.5リッター4気筒ターボ(200馬力)のまま。
ただしエキゾーストシステムはボーラ製に、そしてエンジンマウントもレーススペックへと交換されているとのことなので、レスポンスとシャープさ、そして吹け上がりという点では市販モデルの比ではないかもしれません。
近年はこういった「サーキット走行専用モデル」が自動車メーカーにとっても大きな収益になっているといい、実際にモータースポーツに参加する人もいれば、個人的趣味のためにスポーツ走行を楽しむ人もいるかと思いますが、お金や保管場所に余裕があり、サーキットまでの輸送手段もしくはサーキットでの保管方法を確保できている人にとっては非常に魅力的な選択肢だと言えそうです。
このHPDシビック Si FE1の場合、ちょっとパワーは物足りないかもしれませんが、ホンダだけあって、そしてシビックがベースとなっているだけあって信頼性は非常に高いと思われ、しばらく放置していても、何の不安もなくエンジンを始動させることができそうですね(クラッチやブレーキなどの耐久性も高そうだ)。
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