| これほど芸術性が高いクルマを作る自動車メーカーはパガーニをおいて他にはないだろう |
オラチオ・パガーニ氏にとってこれほど嬉しいことはないに違いない
さて、パガーニは昨日ウアイラ後継モデルとなるハイパーカー「ユートピア」を発表したところですが、このユートピアはやはりレオナルド・ダ・ヴィンチの作品にインスパイアされたものだそうで、今回そのダ・ヴィンチの作品が収蔵される博物館にて実車が公開されることに。
ちなみにパガーニは過去に、レオナルド・ダ・ヴィンチのデザインした飛行機械にインスパイアされた「ウアイラBC マッキナ・ヴォランテ」を発表したこともあり、パガーニ創業者であるオラチオ・パガーニ氏は根っからのダ・ヴィンチ好きだとも考えられます。
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パガーニ・ユートピアが公開されたのはミラノにて
そして今回、このユートピアが公開されたのはミラノにあるイタリア国立科学技術博物館。
この博物館には、ルネッサンス期にミラノに住んでいたレオナルド・ダ・ヴィンチに関する世界最大の常設展示「レオナルド・ギャラリー」があるのだそう。
今回の展示に際し、オラチオ・パガーニ氏は、「ミラノ国立科学技術博物館という特別な場所での新車発表は、格別の意味を持っています。ダ・ヴィンチは、私が子供の頃から私の人生に大きな影響を与え、私たちの仕事の指針となるアートとサイエンスの基本概念のインスピレーションを与えてくれた人なのです。ですから、彼の名を冠した美術館に入り、彼の原画を我々のクルマの横に置くことは、私にとって本当に言葉では言い表せない感動です」とコメント。
ちなみにですが、オラチオ・パガーニ氏はアルゼンチン出身で、子どもの頃には自転車に乗って地元を走るスポーツカーを追いかけたといい、成人してからはほぼ無一文でイタリアに渡り、一時はテント生活をしながらスーパーカーメーカーに職を求めたという苦労人。
ようやくランボルギーニの下働きに職を得ることになり、その後は自身の会社「パガーニ・アウトモビリ」を興すまでに成功していますが、ちょっと前には「かつて私は、色々なスーパーカーのミニカーを集めていたが、今では子どもたちが私の作ったクルマのミニカーを集めてくれている」とその半生について語っており、そして今度は敬愛するレオナルド・ダ・ヴィンチの作品とともに自身のハイパーカーが展示されることとなったわけですね(相応の努力の結果ではあるが、なんと幸せな人生だろうと思う)。
その展示はまさに「オラチオ・パガーニづくし」
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今回の「空気の形」と呼ばれるパガーニ・ユートピアの展示のため、レオナルド・ダ・ヴィンチの作品のいくつかは保管庫から出されることになり、「レオナルドからユートピアまで」というテーマに沿って展示が行われ、この特別企画では、最初のスケッチのインスピレーションの源から、カラーパレット、使用材料に至るまで、ユートピアの創作過程をたどることができるといいます。
今回展示されるユートピアには、オフィシャルフォトにて使用された個体とは異なるネイキッドカーボンをボディ外皮に用いた個体が選ばれ、特別なレオナルド・ダ・ヴィンチのドローイングに囲まれていると、まるでこのクルマそのものがレオナルド・ダ・ヴィンチの作品であるかのよう。
パガーニ・アウトモビリと、レオナルド・ダ・ヴィンチの研究における第一人者であるピエトロ・C・マラーニ氏がキュレーションしたこの特別展のため、美術館には特別な設営が行われ、このためにアンブロジアーナ図書館からはレオナルド・ダ・ヴィンチが空気について研究した6枚の原画が期間限定で貸与されている、とのこと。
ピエトロ・C・マラーニ氏は、「レオナルド・ダ・ヴィンチの観察眼と空気力学への洞察が、オラチオ・パガーニのクリエイションと一本の糸で結ばれています。例えば、展示されている2枚の要塞のドローイングを見ればわかるように、空気が形を "鍛え"、彫刻する方法について、レオナルドが単純に直感したことを、パガーニのデザイナーがついに具体化したかのように見えます」。
さらに今回の展示に際し、ユートピアとともに、1999年のパガーニ ゾンダ C12と2011年のウアイラ クーペが展示され、約25年の歴史を持つパガーニのストーリーを伝えているそうですが、博物館内には、若き日のオラチオ・パガーニが書いた曲(そんなこともやってたのか・・・)をもとにミラノ音楽院が委嘱した作品が流されているといい、とにかく「パガーニづくし」な展示内容ということになりますね。
このシフトレバーとリンケージは「レオナルド・ダ・ヴィンチが考案した」といっても通用しそう。
こちらはパガーニ・ユートピアに使用されているセンターコンソール。
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