| まさか上場以後も上がり続けるとは思わなかったが |
ただし円安の今、外国株を買い進めるにはかなりの根性が必要だ
さて、ポルシェは先日ついにIPO(新規株式公開)を果たしていますが、その後にも株価が上昇して93ユーロに達し、その結果として時価総額850億ユーロを記録してフォルクスワーゲンの777億ユーロを抜き、ついに「欧州の自動車メーカーのうち、もっとも高い時価総額を誇る自動車メーカー」となっています。
ちなみに上場した後(予想通り)株価はいったん下がって一時は81ユーロをつけたものの、その後投資銀行が約380万株を3億1280万ユーロで購入したことから上昇に転じ、メルセデス・ベンツ、BMW、ステランティス、そしてVWを抜いてついには「欧州一」の座を獲得することに(この380万株はポルシェの上場以来の総取引高の約11%に相当する)。
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ポルシェがついに上場(IPO)!時価総額は10兆円、VWとほぼ並び、フェラーリの倍近い規模へ。現時点でも「まだ上がる」派と「株価の維持は難しいだろう」派とでまっぷたつ
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上場後四週間以内は1485万株の購入支援を受けることができる
CNNの報道によれば、投資銀行の株式購入は、上場したばかりの企業を支援する「グリーンシュー」オプションを通じて購入したものだといい、上場から四週間以内だと最大で1485万株がこのグリーンシューオプション経由にて購入できるようですね。
加えて、この投資銀行のほか、バンク・オブ・アメリカも同様の手法にて株式を購入していると報じられ、こういった大手の「買い」が投資家に好感されたのかもしれません。
なお、ポルシェは現在フォルクスワーゲングループ傘下にあり、ポルシェとフォルクスワーゲン両社のCEOは同一人物(オリバー・ブルーメ氏)でもあり、事実上この二社はイコールという評価です。
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上場によって得た資金の半分はフォルクスワーゲンに
事実として、今回のIPOにより調達した195億ユーロのうち、約半分に相当する96億ユーロがフォルクスワーゲンに回されるといい、これはフォルクスワーゲンの電動化計画に必要な520億ユーロの予算の5分の1に相当するとされており、早い話が「ポルシェのIPOはフォルクスワーゲンの電動化のための資金を稼ぐためだった」ということに。
そしてフォルクスワーゲンはよほどお金をすぐにほしかったのか、この「インフレ」「ロシアのウクライナ侵攻」「アメリカの金利高」という悪状況の中で上場を行っていて、これはつまりフォルクスワーゲンにとって「一刻の猶予もならなかった」からなのかもしれません。
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参照:CNN