| 一見すると空気抵抗を受けそうになく、気流によって外側に引っ張られることもなさそうな構造だが |
不具合の原因は「サプライヤーによる組み立て段階のミス」に起因
さて、ランボルギーニ・カウンタックLPI800-4の納車が世界中にて着々と進んでいる状況ですが、今回アメリカ国内にて「9台のみ」カウンタックLPI800-4を対象としたリコールが発生。
米国道路交通安全局(NHTSA)に届け出られた内容によると、「エンジンルームのカバーとして機能するリアガラス・パネルが車体から分離して飛び散る可能性がある」とされ、これは「道路上の危険」に該当し、「後続車への衝突の安全性リスク」を高める可能性がある、とのこと。
実際に発生した問題は1件
なお、今回のリコールに至ったのは10月に発生したカタールのトラブルに端を発しているといい、これはリアフード中央にはめ込まれている4枚のガラスパネルのうちの1枚が飛んでいったというもの(負傷者は報告されていない)。
そこでランボルギーニが調査を行い今回のリコール実施となったわけですが、これはサプライヤーに起因する問題であり、リアフード組み立て段階における接着工程に不備があったためだと記載されています。
このアメリカの「9台」につき、もっと多くの台数が納車されていて、しかしそのうち対象が(製造工程に誤りがあったものが)9台のみにとどまるのか、それとも納車がまだ9台しか進んでおらず(さすがにそれはないと思うが)、そのうち9台全てがリコールの対象なのかはちょっと不明。
https://www.flickr.com/photos/110074903@N02/51377361309/in/dateposted-public/ちなみに日本では今のところリコースが届け出られていないようで、しかしランボルギーニは北米でのリコールに際し「調査の結果、カタールの1台以外にも、走行中に不具合が発生する可能性を完全に排除できないことが判明した」と述べており、今後これが世界中に拡大する可能性もありそうですね。
実際のリコールにおいては、該当のパネルを点検し、問題があれば交換を行うとしており、「再接着」ではなくリアフードそのものを交換する必要があるのかもしれません。
「ルーフやパネルが飛んでゆく」例は少なくはない
なお、これまでにもルーフやパネルが飛んでゆくという例はいくつか報告されていて、フェラーリも812スーパーファストのリアガラスが飛んでゆく可能性があるとしてリコールを届け出たことも。
-
フェラーリ812スーパーファストの「リアウインドウが外れる」問題にて日本でもリコール実施。ドイツでは実際に2件「リアウインドウが飛んでいった」例も
| 日本では該当するトラブルはゼロ、リコール対象は438台 | さて、北米ではすでにリコールが届け出られていた「フェラーリ812スーパーファストのリアウインドウが外れて飛んでゆく」問題につき、日本でも ...
続きを見る
そしてテスラでは実際に「ルーフが外れて飛んでいった」例もいくつか報告されています。
-
納車された帰宅途中にテスラ・モデル3の屋根が飛んでゆく!さすがに「これは・・・」と話題に
| きれいさっぱり屋根が飛んでいった | さて、何かと品質問題が囁かれるテスラ。今回は米画像掲示板RedditとTwitterにて、「テスラ・モデルYの納車をディーラーで受け、その後自宅に帰る途中でル ...
続きを見る
デタッチャブル式ルーフを採用するクルマは要注意。
-
【動画】「まさか自分の身にこんなことが起きるとは」。走行中にロータス・エリーゼのルーフが外れて飛んでいった男
| さすがにルーフが飛んでいった例は聞いたことがない | https://www.flickr.com/photos/110074903@N02/49840638251/in/dateposted-p ...
続きを見る
なお、こういった「ルーフやパネルが外れる」という現象は、気流によってパネルが外側に引っ張られることによって発生するものと思われますが、中には空気抵抗に起因するものもありそうです。
先日は、マツダ・ロードスターの改造車にて時速300キロ以上の速度を出して走行したオーナーが「空気抵抗によってパネルが外れた」という動画を公開していて、高速走行になると想定外の様々な力がクルマに加わるということを実感させられますね。
-
マツダ・ロードスターRFにシボレー製V8を押し込みアウトバーンを300km/hオーバーで走った勇者現る!メーカー想定外の速度に突入しボディパネルの一部が外れて飛んでゆく
| 時速300キロはマツダの想定よりも遥かに高く、この速度域で走るのは自殺行為のようなものでもある | それでも敢行したユーチュバーには敬意を表したい さて、マツダ・ロードスターRFにシボレー製V8エ ...
続きを見る
あわせて読みたい、ランボルギーニ・カウンタック関連投稿
-
オリジナルのカウンタックのデザイナーが「新型カウンタックは認めん」と公式にコメント!マルチェロ・ガンディーニはけして過去を振り返らない人だった
| マルチェロ・ガンディーニ氏ほど芯の通ったデザイナーも少ない | 自動車メーカーとしては戦略上「過去の焼き直し」も必要であり、このあたりの調整は難しい さて、ランボルギーニは「カウンタックの現代版」 ...
続きを見る
-
ランボルギーニCEO「二度とカウンタックLPI800-4のようなレトロカーを発売することはない」。「我々に必要なのは過去ではなく、過去を破壊しながら未来に進むことだ」
| 一本筋が通っているように見えるランボルギーニの展開も、CEOによってはずいぶん方向性が違っていたようだ | ランボルギーニが今後「レトロモデル」を発表しないことにも「納得」 さて、2022年には4 ...
続きを見る
-
ランボルギーニがカウンタックLPI800-4を日本国内で初公開、下町での撮影を行う!加えて梅澤春人の「カウンタック」にも公式に言及したぞ
| カウンタックLPI800-4のあまりの「未来っぽさ」に浮世離れ感すら漂う | カラーリングは1989年のカウンタック25thアニバーサリー風 さて、ランボルギーニ・ジャパンはレッドのカウンタックを ...
続きを見る