| 2022年モデル発表から2年、ここまで大きな進化を遂げるとは |
前後バンパーのデザインが大きく変わり、見た目の重心が低くなり、そして安定感も演出
日産が予告通り、新型(2024年モデル)R35 GT-Rを東京オートサロン2023にて先行公開。
なお、今回は価格や販売方法について言及されておらず、それらは後日の「正式発表・発売時に」公開されるとアナウンスされています。
そして今回先行リリースされたのは特別仕様車「NISSAN GT-R Premium edition T-spec」と「NISSAN GT-R NISMO Special edition」の2モデルで、正式発表と発売は春に行われ、NISSAN GT-R NISMO Special editionの発売のみが夏にずれこむようですね。
2024年モデルのGT-Rはこう変わる(NISSAN GT-R Premium edition T-spec)
そこで早速2024年モデルの新型GT-Rを見てみたいと思いますが、日産によると「空力性能を向上させ、洗練された乗り味を実現した」。
グレード構成としては「GT-R Pure edition」「GT-R Black edition」「GT-R Premium edition T-SPEC」「GT-R Track edition engeneered by NISMO」「GT-R Track edition engeneered by NISMO byT-spec」。
こちらは「GT-R Premium edition T-SPEC」です。
参考までに、こちらは2022年モデル。
見た感じだとフロントバンパー、リアバンパー、そしてリアウイングが変更されており、フロントグリルの処理が変わったことで塗装面積が大きくなり、スマートになった印象も(Vモーショングリルが消滅)。
全体的にスマート、そしてシャープになったという印象があり、リアだとナンバープレート取付部の切り欠きが逆台形から台形となり、リアディフューザーがより立体的に、そしてグリルにはハニカム(デイライトランニングランプにもハニカムが用いられている)、さらにリアフォグと思われるライトはフォーミュラカーのようなデザインに。
リアウイングはより後方に傾いたデザインへと変更され、スピード感が感じられるようになったと思います。
搭載されるエンジンは変わらずVR38DETT、トランスミッションはGR6型デュアルクラッチ、最高出力は570馬力、最大トルクは637Nm、ボディサイズは全長4,710ミリ、全幅1,895ミリ、全高1,370ミリ。
なお、新型GT-Rにおいては、走行時の不要なノイズと振動を低減し、”感性に響くサウンド”を室内に届けるといった快適性や心地よさを追求しており、見た目からも判断できるとおり、より上質そして高級感のある乗り味となっているものと思われます。
「NISSAN GT-R Premium edition T-spec」では、専用のサスペンション、専用カーボンセラミックブレーキ等が採用され、標準仕様に比較して、よりしなやかで上質な走り、そして意のままに操れる楽しさの両立を実現した、とアナウンスされています。
ちなみに下の画像は従来型GT-Rですが、同じ角度で比較するとけっこう変わっていることがわかります。
新型NISSAN GT-R NISMO Special editionはこんなクルマ
そしてこちらは今回の目玉、「NISSAN GT-R NISMO Special edition」。※いつも思うが、レクサスにせよ、日産にせよ、なぜアルファベットを公式として使用するのかはちょっと疑問
日産によれば「レーシングテクノロジーを最大限注ぎ込み、空力性能の磨きこみとサスペンションのチューニング、フロントメカニカルLSDを追加することでコーナリング性能も向上させた」という、GT-R史上最高のパフォーマンスを発揮するモデル。
参考までにこちらは従来型GT-R NISMO。
リアから見た新型NISSAN GT-R ニスモ・スペシャルエディション。
こちらは従来型のリア。
やはりフロントは「すっきり」しており、視覚的な重心がより下がったようにも。
フロントセンター下部からエアを取り込んでフロア下を流すというのは従来型GT-R NISMOと同じ手法であり、エアロダイナミクスに対する考え方は大きく変わっていないのかもしれません。
一方でリアには大きな変化が見られ、リアフェンダーサイドにカーボン製のエアロパーツが取り付けられることで「ロングテール化」がなされており、ウイングのハイトがより高く、スワンネック型ステーの採用とともに翼面が前方へと移動しています(ルーフを伝ってくるエアをより効率的にウイングに当てるためかも)。
そのほかディフューザーの形状が変更され、よりエアが抜けやすくなっているように見え、ナンバープレートの取り付け部分も「逆台形から台形」となることで、視覚的な安定感が増したように思います。
この「NISSAN GT-R NISMO Special edition」では、ピストンリング、コンロッド、クランクシャフト等に高精度重量バランスエンジン部品を採用し、クリヤ塗装によってグロス仕上げがなされたNISMO専用カーボン製エンジンフード(NACAダクト付)を装備することも大きなトピック。
ボディサイズは全長4,700ミリ、全幅1,895ミリ、全高1,370ミリ、エンジン(もちろんNISMOによってチューンされている)出力は600馬力、そして最大トルクは652Nmという数字を誇ります。
インテリアに目を移すと、専用デザインを持つレカロ製のカーボンファイバー製シェルを持つバケットシートが目を引きますね。
相当な部分が肉抜きされ、クッションも最小限に留められているように見え、そうとうに軽量化がなされていそう。
日産自動車COO、アシュワニ・グプタ氏によると、新型GT-Rは「究極のドライビングプレジャーを追求する」という明確なコンセプトのもと深化を続けてきた究極系であり、単純に速いということだけではなく、洗練されたドライブフィールなどトータルバランスを追求し、最先端の技術と匠の技を掛け合わせることによって生まれた”R35の集大成”だとも述べています。
新型R35 GT-R(2024年モデル)先行公開イベント動画はこちら
参照:NISSAN