| なんと鍛造カーボンに フライバック クロノ、カラーサファイアという近代的な仕様でモンツァが復活 |
正直言うと、このタグ・ホイヤー モンツァ キャリバー ホイヤー02 フライバック クロノメーターはかなり魅力的
さて、「カレラ(1962年)」「モナコ(1969年)」という名作腕時計をリリースしてきた「ホイヤー時代」のタグ・ホイヤー(ホイヤーは1982年に創業者一族が経営を離れてピアジェに身売りし、1985年にTAGグループに買収されてタグ・ホイヤーへと組織変更を行っている)。
カレラ、そしてモナコについては様々なバリエーション、そして限定モデルが存在しますが、ぼくがかねてより注目しているのがこの「モンツァ(オリジナルは1976年に発売」です。
モンツァはいまひとつカレラ、モナコの影に隠れて目立つことはなく、そして今の今まで販売終了(廃番)となっていたのですが、なんと今回モンツァのニューモデルが登場し、ぼくの心の琴線に思いっきり触れることとなっています。
モンツァはクリスチャン・ホーナーも愛用する腕時計
なお、F1王者、マックス・フェルスタッペンがモナコ(のスペシャルエディション)を着用していることはご存知のとおりですが、フェルスタッペンの所属するレッドブル・レーシングの代表を務めるクリスチャン・ホーナーはこのモンツァを愛用していたことでも知られています。
実際のところ、タグ・ホイヤーは、クリスチャン・ホーナーに関するコンテンツをいくつか公開していて、若き日のクリスチャン・ホーナーはモナコで優勝した賞金をもって(空港の免税店で)モンツァの限定モデルを購入したことがあるといい、スポンサーシップによらず、自費でモンツァを購入したということになりそうですね。※画像は1976年のホイヤー モンツァ(150.501)
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モンツァとフェラーリとは切っても切れない
ただ、このモンツァについてはレッドブルよりもフェラーリとの関係性が深く、というのも1971年にホイヤーがフェラーリとのパートナーシップ契約を締結し、それまでの10年間不振にあえいでいたフェラーリがようやく1975年に(コンストラクターズ/ドライバーズともに)チャンピオンシップを獲得した翌年の1976年に発表された腕時計がこのモンツァだから。※1975年は、1964年にジョン・サーティースが世界選手権のドライバーズとコンストラクターズのダブルタイトルを獲得した後、ニキ・ラウダとクレイ・レガッツォーニによってもたらされた”11年ぶり”のフェラーリにとってのダブルタイトルであり、これを祝って発売されたのがモンツァだとされている
もちろんモンツァとはイタリアにある有名な高速サーキットの名称であり、世界に三番目に古く、そしてフェラーリの地元サーキットとしても有名ですが、そんなモンツァ(腕時計のほう)ではあるものの、いつの間にかラインアップから消えてしまい(フェラーリとのパートナーシップは1979年に解除されており、その頃に消滅したのかも)、しかし2006年にはクラシカルでエレガントなCR514A.FC8145、2016年には初代モンツァのデザインを現代風にアレンジしたCR2080.FC6375が復刻されています(これはまだ販売店によっては新品在庫を持っている。中古も高くない)。
タグ・ホイヤー モンツァ キャリバー ホイヤー02 フライバック クロノメーターはこんな腕時計
そこで今回タグ・ホイヤーが突如発表したのが「タグ・ホイヤー モンツァ キャリバー ホイヤー02 フライバック クロノメーター(CR5090.FN6001 / 1,672,000円)」。
ケース素材は鍛造カーボン(タグ・ホイヤーとしてかなり珍しい部類)、ダイヤルはスケルトン、スモールセコンドの盤面はブルーサファイアクリスタルという仕様を持ち、あらゆる意味で「タグ・ホイヤーらしくない」モデルだと思います。
ただ、現在タグ・ホイヤーはルイ・ヴィトン筆頭のLVMHグループに属しており、そのLVMHグループにはスケルトンダイヤルやカラーサファイアを得意とするウブロが収まり、そしてウブロを現在の地位にまで高めたジャン-クロード・ビバー氏がタグ・ホイヤーCEOに就任したあたりからスケルトンダイヤルを使用したカレラを発売していて、そのため「タグ・ホイヤーのウブロ化」は当然の成り行きなのかもしれません。※2020年から、タグ・ホイヤーのCEOはフレデリック・アルノー(ベルナール・アルノーの3男)に交代している
なお、ケースバックはグレード5のチタンにサファイアクリスタル、防水性能は100メートル。
使用されるムーブメントはCOSCOS認定付きの自社製キャリバー・ホイヤー02”フライバック”。
このフライバック機能は計測を継続させつつもリセットが可能な機能であり、モータースポーツをバックボーンに持つモンツァにぴったりの機能かもしれません。
ストラップはクロス(ブルーステッチ入り)、フォールディングバックルはプッシュ式(カーボン製だと紹介されているが、チタン製のようにも見える)。
ケースはもちろん「専用」となり、鍛造カーボンをイメージしたテクスチャに(ストラップと同じ)ブルーステッチ入りのボックスが内蔵されています(ケース外板はカーボン製らしい)。
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参照:TAG HEUER