| 正確には2023年6月25日にちょうど100周年を迎えることに |
いつの時代も幸運の四つ葉は栄光のシンボルだった
さて、アルファロメオが「2023年に自社のハイパフォーマンスカー部門であるクアドリフォリオが100周年を迎える」として、それを記念した新しいエンブレム(ロゴ)を導入すると発表。
加えて2023年には、1963年に設立されたアルファロメオのレース部門、そして新人ドライバーのトレーニングの場でもあるアウトデルタが60周年を迎えることについても触れています。
新ロゴはアルファロメオ自身によってデザインされる
なお、ここ最近ではいくつかのブランドが新時代を迎え、そしてデジタル化を見据えてロゴの変更を行っていますが、新しいロゴについては広告代理店やデザイン会社とともに制作する場合も多く、しかしアルファロメオでは自社のデザインスタジオ(チェントロ・スティーレ)にてこれを作成した、とアナウンスされています。
アルファロメオによると、これら新しいロゴデザインは、自らのブランドの歴史における再解釈を表すと同時に、その未来を見据えているそうですが、正確な設立記念日について、クアドリフォリオが2023年6月25日、アウトデルタが2023年3月5日なので、それらの記念日にはなんらかのイベントが開催されることになるのかもしれません。
参考までに、近年のアルファロメオにおいては「スポーティなイメージがその成長を妨げている」という指摘もあり、つまりはスポーツカーに集中することは危険だという声が聞かれ(外野としてはSUVに集中すべきということなのかもしれない)、しかしアルファロメオの新CEOは「ドライバーズカーに集中する」ともコメントしているため、まだまだ戦略と世間の認知とで乖離があるのだとも思われ、よってこの1年はそのギャップを埋めるために費やされるのかも(F1にも参戦しているため、アルファロメオがスポーツイメージを推進するのは間違いない)。
アルファロメオの新ロゴ(エンブレム)はこう変わる
今回新しく発表されたクアドリフォリオのロゴでは、カラーポイントが変更され、往年の象徴的なアルファを思い起こさせる「クロマチック・タッチ」が採用されています。
これは、近年各社とも(WEB上で見やすいように)表示を簡略化する傾向にあるのとは真逆の動きであり、しかしアルファロメオと同じくステランティスに属するランチアも「クラシック」スタイルに移行しているので、グループ内におけるひとつの流れなのかもしれません。
ちなみにこれまでのロゴは「シンプルなクローバーのみ」。
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アウトデルタのロゴだと、アルファロメオと同じ”シークエル”フォントを採用し、アニバーサリーデイトを追加するといった変更が見られ、やはりクラシカルな(ヴィンテージカーに似合いそうな)スタイルとなっています。
どちらのロゴも、1年を通してブランドイベントや関連クラブで掲示を行って認知機会を創出するとのことですが、ちょっと奇妙なのは、少し前に発表されたF1マシン「C43」にこの新しいロゴが用いられなかったことで、もちろんそこには何らかの意図があるのでしょうね。
アルファロメオ「クアドリフォリオ」とはなんぞや
そこでこの「クアドリフォリオ」について触れてみると、これは上述のとおり1923年に誕生しており、この年にクアドリフォリオのバッジを冠した最初のクルマであるRLコルサが第14回タルガ・フローリオで優勝しています。
1925年には、モンツァで開催された第1回世界自動車レース選手権で優勝したブリッリ・ペリのP2にも同じ幸運の”四つ葉の”シンボルが描かれ、その後これはアルファロメオが獲得した5つの世界タイトルのうちの記念すべき最初のタイトルに。
その後モータースポーツにおいても市販車においても、クアドリフォリオは印象的な存在であり続け、1960年代にはレース仕様のジュリア、TIスーパー、1750GTヴェローチェ、164クアドリフォリオ・ヴェルデなどが登場し、さらにその後、頭文字の「Q」については、Q4全輪駆動システムやQ2セルフロッキングディファレンシャルなどの先進的な性能技術に関連づけられるようになっています。
いったんその血統が途絶えた後、2000年代後半に入ってクアドリフォリオが復活することとなりますが、この四つ葉は2008年にMiTo、その後にはジュリエッタ、2015年のジュリア・クアドリフォリオによってさらに注目を浴びるように(ジュリア・クアドリフォリオは、2.9リッターV6エンジンから505馬力を発揮し、ニュルブルクリンクで同クラスの最速記録を打ち立てている)。
そしていま現在だと、アルファロメオは1,000馬力、ミドシップスーパーカーの発売を計画していると報じられ(6Cと言われている)、ただし実際にはどんなクルマとなるのかは全く不明。
ただし「100周年」の折にハンパなクルマを出してくるとは考えにくく、おそらくは4Cや8Cのような、画期的なスポーツカーになるのでは、と考えています。
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参照:CARBUZZ