| ただし20車種のうち、EVが占めるのは半分程度となるようだ |
もちろん、この中には「フェイスリフト(マイナーチェンジ)」も含まれるものと思われる
さて、ポルシェに続き、同じフォルクスワーゲングループに属するアウディも年次カンファレンスを開催し、そこでは様々な財務指標を発表したほか、今後の計画についていくつかのヒントが示されたもよう。
アウディはフォルクスワーゲングループの中でも「もっとも電動化に熱心なブランド」としても知られますが、アウディCEOであるマルクス・デユースマン氏は「いま、我々のブランドの長い歴史の中で、最大の製品イニシアティブが始まろうとしている」とコメントし、これからの大きな変革について示唆しています。
アウディは2025年までに20ものニューモデルを発売
マルクス・デュースマンCEOによると、「2025年までに約20の新モデルを発売する」とのことで、つまりはあと2年ほどの間に20車種ものニューモデルが登場するということに。
ただし20車種も新規車種を追加することは非常に困難だと思われるので、この中にはフェイスリフト(マイナーチェンジ)も含まれるものと考えてよく、実際に20のうち半数は「内燃機関(ガソリンやディーゼルエンジン)搭載モデルになる」もよう。※ただしアウディは、2027年までに、すべてのセグメントにおいてEVを投入することを明言ずみ
そしてまずこの新型車のひとつとして挙げられたのがQ4 E-Tronの下に位置するエントリーレベルのEVで、これはA3と同じくAセグメントに位置するハッチバックであり、この1年以内に発売されるであろうと見られています。
なお、同じグループ内だとフォルクスワーゲンがAセグメントのハッチバック「ID.3」をすでに発売しているため、このプラットフォームを利用すれば、アウディとしては比較的容易にこの新型車を開発できるのかもしれませんね。
しかしながらこの「エントリー」EVについて、使用されるプラットフォームは「新しく開発された新世代バージョン」だという報道もあり、それによるとフォルクスワーゲンの次世代SSP(Scalable Systems Platform)アーキテクチャをベースにするとされ、現在のコードネームは「プロジェクト・トリニティ(Project Trinity)」、そして一回の満充電あたり走行距離は700kmにも達すると報じられています。
さらにこのプラットフォームは270kWでの充電が可能で、わずか10分で最大130kmの航続距離をチャージすることができ、VWの新しいバッテリー技術「ユニファイドセル」の恩恵を受けつつ、ソリッドステートバッテリーとの互換性も確保する予定だという報道も見られます(すでにソリッドステートバッテリーの実用化を見越した設計がなされていることには驚きを隠せない)。
アウディは電動化時代において新しいデザインを採用
なお、アウディは既存の大手自動車メーカーの中ではいち早い段階にて、2019年にエレクトリックSUV「E-Tron」でEV業界へと参入しているものの、大きな存在感を発揮できない状態が続いていると認識しています。
しかし、その後にはそういった現状をひっくり返すためか一連の「スフィア」と題されたコンセプトカーラインアップを発表しており、これまでの「エッジが効いた」シャープなデザインから一転し、なめらかで有機的なデザインへとシフトする可能性を示しています。
実際のところ「グランドスフィア」は次期A8のデザインのプレビューだとも言われているので、これから発表される「20もの」新型車のデザインは徐々にスフィア系へと寄せられてゆくのかもしれませんね。
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参照:Audi