| ただし次期R8についてはその内容、登場時期ともに語られていない |
おそらく過去の失敗から「ハンパなクルマ」を発売しないものと考えられ、登場時期は2027年頃になると予想
さて、アウディが「R8の後継モデルはピュアエレクトリックとなる」と確認したもよう。
これはカーメディア「Roadshow」が報じたもので、アウディスポーツのプロダクトマーケティング責任者、リンダ・カーツ氏が「今後10年でRブランドを変革し、今後のRブランドはピュアエレクトリックカーにて構成することを目指す」というものです。
なお、これまでアウディはR8後継の可能性について、その存続含めて非常に曖昧なコメントを繰り返しており(それだけ社内でも様々な議論が展開され、状況が二転三転していたのだと思われる)、しかし今回、ようやくその方針が固まったということなのかもしれません。
アウディR8後継モデルはピュアエレクトリックに
そして今回のコメントの中には「R8後継モデルはピュアエレクトリック」というものが含まれ、となると夏頃に報じられた「2023年にV8ツインターボ、700馬力で登場」説はなくなったということに。
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なお、時代の流れ、そしてアウディの方向性からすると、どう考えてもR8後継モデルはピュアエレクトリック以外「なかった」わけですが、アウディがピュアエレクトリックへと踏み切れなかったのは「e-tronの大失敗」があったためだと言われます。
このe-tronは価格「数億円」、そして販売されたのはわずか数台だとも言われ、この記録的な大失敗によって(役員クラス含めて)多くの人のクビが飛んだと噂されており、そのためアウディはR8後継モデルを「ピュアエレクトリックにしたがらなかった」とも。※価格はもちろんだが、運動性能や航続可能距離など、すべてがガソリン車に劣っていたことが失敗の理由だと思われる
ただ、その後には状況がやや変わり、アウディと同じグループに属するポルシェがリマックへの投資を行ったことでリマックとの接点ができ、一時「アウディR8後継モデルはリマックとの共同開発」と言われたこともありますね(リマックであれば、ガソリン車に劣らないEVの開発が可能)。
次期アウディR8はどんなクルマに?
今回、アウディは「次期R8がピュアエレクトリックになる」と認めはしたものの、そこから先、つまり「どんなクルマになって、いつ発売」なのかには触れておらず。
よって現段階では何ら情報がないといったところですが、アウディからしても「言ってみたものの、実際は何も決まっていない」のかも。
R8はこれまでランボルギーニ・ガヤルド、ウラカンと多くを共有し、そのモデルライフもともにあったわけですが、ウラカン後継モデルは「2023年あたりにプラグインハイブリッドで登場」する可能性が非常に高く、しかしR8は「ピュアエレクトリック」への道を選んでいるため、次の世代では「たもとを分かつ」ということになりそうですね。
ただ、ウラカン後継のそのまた後継はおそらくピュアエレクトリックとなり、この時点でまたR8との統合がなされる可能性がないわけではなく、しかしひとまずR8とウラカン(後継モデル)とは別の人生を歩むことになるのだと思われます。
そしてR8後継モデルについて考えてみると、R8もウラカン同様に「2023-2024年あたりに販売終了」となる可能性が高く、しかしすぐさま後継モデルが登場するかどうかは非常に微妙。
というのも、その頃だとまだバッテリー技術が大きく進歩しておらず、ソリッドステートバッテリーも実用化されていない可能性が高いためで、ランボルギーニも(おそらく)これを理由としたためか「最初のピュアエレクトリックカーは2027-2028年くらい」に発売するとコメントしています。
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そしてもし、アウディがR8後継の発売を急ぐあまり、既存の電動化技術を用いて新型R8を発売してしまうと、e-tronのように大失敗となることも十分に予想でき、よってアウディは「機が熟すのを待ち」新型R8を発売するだろう、とぼくは考えているわけですね。
ちなみにアウディがエレクトリックコンセプト、「AI:Race」をアウディR8の後継モデルとして発売するのではというウワサが出たこともあり、デザイン的にはこの流れを踏襲する可能性もありそうです。
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参照:Roadshow