| ボクはてっきりスウォッチのコラボ第二弾は「オメガ シーマスター」だと予想していたが |
まさかの「ブランパン」という選択がなされてちょっとびっくり
さて、オメガとのコラボレーションにて一気にそのプレゼンスを高めたスウォッチですが、今回ブランパンとのコラボ展開を予告し、「9月9日に製品を発売する」と予告。
現在ブランパンの公式サイト、インスタグラムなどSNSにおいて告知が行われている状態で、予告画像では「アトランティックオーシャン」「インディアンオーシャン」「アークティックオーシャン」「アンタークティックオーシャン」という5つの地域に(おそらくは販売地域として)分類がなされています。
ただ、この地域ごとに発売日が決められている可能性があり、アトランティックオーシャン(大西洋)の発売日は9月9日ではあるものの、日本が含まれるパシフィックオーシャン(太平洋)については発売日が明記されておらず、よって日本での発売日は「未定」なのかもしれません。
なぜスウォッチとブランパンとがコラボ?
なお、今回スウォッチとブランパンとがコラボレーションを行う理由は単に「同じグループに属するから」だと思われます。
スウォッチグループは腕時計業界において強い勢力を誇るグループのひとつですが、傘下にはオメガ、そして今回のブランパンのほか、ブレゲ、ハリー・ウィンストン、グラスヒュッテ・オリジナル、ジャケ・ドロー、レオン・アト、ラドー、ロンジン、ティソ、ミドー、ハミルトンが収まっており、現在展開中の「オメガ(スピードマスター)×スウォッチ」の大成功によって”次の展開”を考えることになったのだと推測可能。
つまりは自社の持つブランドを活用して相乗効果を生み出し、利益を得るとともに「リーチできる顧客の範囲」を拡大するという戦略なのだと考えてよく、そこで今回白羽の矢が立ったのがブランパンということに。
なお、ぼくとしては「ブレゲ」「ハミルトン」「ロンジン」とのコラボを期待したいところですが、それらは現在単独でも十分に成功を収めており、よって「今は」コラボレーションの必要性がないのかもしれません。
ブランパンはどんな腕時計ブランドなのか
ブランパンは一説によると「世界最古の腕時計ブランド(1735年創業)だとされ、しかしその後はクオーツ・ショックに押されて存在感を失ってしまい、1981年にはジャン・クロード・ビバーがたったの21,500スイスフラン(現在の為替レートだと357万円くらい)で買収し、その後立て直しを図ることでブランド価値を向上させ、11年後の1992年に6000万スイスフラン(99億3800万円くらい)にてスウォッチグループへと売却することに。
一時期、ブランパンはランボルギーニとパートナーシップにあったことでも知られますが、それでも一般的な知名度は高くなく、よってスウォッチグループとしては、今の(スウォッチの)勢いを借りてこのブランパンを「一般の人の知るところ」としたいのだと思われます。
現在のラインアップだと、ダイバーズウォッチであるフィフティファゾムスがいちばんポピュラーだと考えられ(1953年発表という、歴史あるシリーズである)、いくつかのモデルがラインアップされており、こちらは「フィフティファゾムス 70thアニバーサリー Act2:Tech Gombessa 」。
「フィフティファゾムス オートマティック」。
「フィフティファゾムス バチスカーフ クロノグラフ フライバック」。
そのほか、フィフティ ファゾムスとは別ラインとして「エアコマンド」シリーズに・・・。
クラシックな「ヴィルレ」。
ぼくがいちばん「ブランパンらしい」と思うのはこのヴィルレシリーズであり、そしてこのエレガントなラウンド、かつ薄型ケースという特徴が中国市場の嗜好にマッチしているため、中国では非常に人気がある、とも言われています。
このほか、ほぼワンオフに近いアートシリーズ、そしてレディスラインである「レディバード」コレクションも揃うものの、スウォッチとのコラボレーションの可能性が最も高いのはフィフティファゾムス、しかも70thアニバーサリー なんじゃないかと考えています。
このフィフティ・ファゾムスは、上述の通り1953年に誕生していますが、これはロレックス・サブマリーナーが登場したのと同じ年で、この2つの腕時計がダイバーズウォッチのルーツであるとも言われているわけですね。
そしてスウォッチがコラボレーション第一弾として選んだ「オメガ・スピードマスター」はロレックス・デイトナと「宇宙行き」を争ったクロノグラフとしても有名ですが、その意味で「ロレックスになんらかの手段で対抗し、プレゼンスを高めたかった」んじゃないかとぼくは推測。
よって、ブランパンとのコラボレーションにおいても、「ロレックス・サブマリーナーに対する存在感を強める」意味で、ダイバーズウォッチの祖であるフィフティ・ファゾムスを選び、スウォッチとのコラボレーションによる話題性をもってブランパンというブランド、さらにはその歴史を示したいのでは、と考えています。※「海」をテーマにした予告がなされていることからもダイバーズウォッチを展開すると考えるのが妥当である
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参照:Blancpain