| スーパーカーやハイパーカーは「スペースぎりぎり」で作られているために僅かなことで収納できなくなることも |
加えて「緊急用トップ」といえども、ある程度の速度には耐えなければならない
さて、フェラーリはすでに少量限定ハイパーカー、デイトナSP3の生産台数のうち多くを納車していることと思いますが、今回米国特許庁に「外出中、急に天候が崩れた場合、緊急に装着する「エマージェンシートップ」に関する特許が出願されたもよう。
デイトナSP3にはデタッチャブル式のカーボンファイバー製トップが備わっているのの、これはいったん取り外すと車体に収納できないそうで、よって「オープン状態のまま(カーボン製トップを自宅に置いたまま)」外出し、そこで不測の事態に遭遇してしまうと「車内が水浸し」になってしまう可能性もあるわけですね。
おそらくは付属のキャンバストップの収納にかかわる特許と思われるが
なお、今回の特許はデイトナSP3に付属するキャンバス製のエマージェンシートップの取り付け方とその構造に係る特許だとされ、テンションケーブル、サポートフレーム、フレキシブルルーフによって構成されると説明されています。
ちなみにそのエマージェンシートップはデイトナSP3のフロントトランク内に収まっているそうですが、特許を取得するほど特殊な構造を持ち、特殊な取り付け方をするのだということになりそうです。
参考までに、こういったスーパーカーやハイパーカーにキャンバストップを装着する場合、いずれもその構造や取り付け方は「簡単ではなく」、その理由としてはまず「取り外したキャンバストップを室内もしくはトランク内に収まるようにしなくてはならない」こと、さらに「最高速とまではゆかずとも、そのクルマにふさわしい速度に耐えうる強度をもって取り付けられなければならない」ためだと思われます。
よってこれらトップは非常に高いテンションにて取り付けられ、かつコンパクトに折りたたむことができるようなトップでなくてはならないという条件を満たす必要があり、そのためいずれの場合も脱着に相当な手間と時間を要することでも知られます。
ランボルギーニ・ムルシエラゴ・ロードスターやパガーニ・ウアイラ・ロードスター(下の画像)はもっとも有名な例かと思いますが、後者については「コンパクトに折り畳めるよう」専用の生地を(ダイネーゼとともに)開発しており、かつ生地に記された折り目に従って畳まないと「車内に収まらなくなる」もよう。
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ハイパーカーといえども天気の急変に直面することはある
こういった「エマージェンシートップ」の存在や必要性を見るにつけ、「いやいやハイパーカーで出かけるときは天候チェックを完璧にするやろ・・・」と思うかもしれませんが、短距離や短時間であればともかく、フェラーリ主催のイベントでは「長距離を泊まりで」走ることも少なくはなく、実際に昨年開催されたモンツァSP1/SP2のオーナーに限定されたカヴァルケードではなんと「豪雨に見舞われた」ことも。
そしてフェラーリは自社の送り出したクルマの価値を維持することを非常に重視しているため、いかなる事情があろうとも車両にダメージを与えるような仕様を採用することは許されず、よってそういった側面からこの「エマージェンシートップ」が装備されているのかもしれません。
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参照:CARBUZZ