| メルセデス・ベンツ190EをC111へ変更するとは、ずいぶん思い切った改造を思いついたものだ |
驚くべきことに「ガルウイングドア」も再現されている
さて、メルセデス・ベンツは1970年代におよそ10年かけ、実験用車両として16台の「C111」をリリースしていますが、今年6月にはその現代版である「ヴィジョン・ワン-イレブン」を発表したばかり。
そして今回はC111風のアートカーを発表しており、このベース版と190E(W201)なのだそう。
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この「C111アートカー」は物理的に大きく構造を変更するという「かなり珍しい」部類である
今回メルセデス・ベンツが公開したC111アートカーは「ボディにアーティスティックなペイントを施したにとどまる」ほか多くのアートカーとは異なり、その構造を根本的に変えてしまったという芸術作品。
このC111アートカーはフランスで開催された第38回イエール祭にてメルセデス・ベンツ自身が開催したコンペへの出展作品だそうで、メルセデス・ベンツから第3回サステイナビリティ賞が授与された力作です。
これを製作したのはベルリンを拠点に活動する彫刻家、ミヒャエル・ザイルストルファー氏だと紹介されており、同氏が190Eをベースに選んだのは「190Eが少年時代からの憧れだったから」。
ボディパネルにはこんな感じで「無塗装の鉄板」が採用され、スポット溶接がまるで銃痕のようにも見えますが、これがなんとも言えない迫力を醸し出しているように見えますね。
メルセデス・ベンツC111アートカーは「こう変わった」
そこでこのメルセデス・ベンツC111アートカーにつき、ベースとなった190Eからどう変わったのかを見てみましょう。
まずこちらは190Eのフロント。
C111アートカー。
もしかするとフロントフード上のスリーポインテッドスターは「再利用」されたものかもしれません。※フロントエンジン車においてウェッジシェイプを実現するため、フロントオーバーハングがかなり長い
ポップアップヘッドライトも装備されることに。
ドアは通常の横開きから・・・。
ガルウイングへ。
サイドから見てみると、これが・・・。
こう。
リアだとこの190Eが・・・。
こう変わります。
なお、さすがにサステイナビリティ賞を受賞しただけあってテールランプは(90度回転させて)装着されています。
インテリアはかなりうまく加工されており、違和感なくこの新しいボディに合わせた改造が施されることに。
シートは上品なブラウン。
ミヒャエル・ザイルストルファー氏はインスタグラムへの画像の投稿とともに「私は、汎用性があり、同時に私が好きな場所で機能する作品を作りたいと思っています」とコメント。
実際にこのC111アートカーが「動く」のかどうかはわかりませんが、なかなかに面白い作品でもありますね。
メルセデス・ベンツC111アートカーを紹介する動画はこちら
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