| トヨタはこの数年で大きく対外的な表現手法を変更し、様々な手段にて環境への取り組みをアピール |
そして改めて「マルチパワートレーンでカーボンニュートラルを達成する」姿勢を強調
さて、トヨタは2009年以降、ハイブリッドパワートレーンを搭載したクルマには「ブルーのグラデーション」を使用したトヨタエンブレムを用いていますが、そのエンブレムが今後変化する可能性があるもよう。
これはトヨタから正式に発表されたわけではないものの、トヨタの最新モデルであるカムリには(ハイブリッドであるにもかかわらず)青いグラデーションが採用されていないことからもその可能性が高いことがわかります。
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今後ハイブリッドモデルには「青いドット」が採用に
そしてこの「ブルーのグラデーションを持つトヨタエンブレム」の代わりに。今後のトヨタのハイブリッドモデルに採用されてゆくであろうアイコンが「青いドット」。
これはカムリに装着されている「HEV」バッジとともに装着されているものですが、トヨタはこれについて「地球上に住む人々の幸福と、それを次世代に引き継いでゆきたいという(その願望)に対するトヨタの取り組みを象徴するもの」だと説明しています。
これはトヨタの「Beyond Zero」計画の一環であり、電動化車両を使用して「当社の製品でカーボンニュートラルを超え(これがビヨンド・ゼロの意味でもある)、地球と社会にプラスの影響を与える」という意思の表明でもあり、トヨタは環境目標を達成するためにEVだけでなく(水素含む)さまざまな新エネルギー車を生産したいと考えているため、多くの車両にこの青いドットを使用することはそれを対外的に示すいい機会そして手法なのかもしれません。
よって今後、トヨタの新型ハイブリッド車、プラグインハイブリッド車、バッテリー電気自動車、燃料電池電気自動車には新しい青い丸に置き換わることになりそうですが、これはすでに(日本だと)プリウスにて始まっている変化であり、今後のハイブリッドモデル全体に波及することになるものと思われます。
日本ではすでにプリウスからその変化が始まる
なお、プリウスではトヨタエンブレムの仕様がやや変更されており、まずは表面がよりフラットになってエッジがビシっと立っていること」。
さらにはこれまでのクロームからややマットっぽいフィニッシュへと変更されています。
トヨタが「ブルーグラデーション」を用いなくなった理由はわからないものの、トヨタは(レクサスでもそうですが)再ブランディングとともにリアにおけるバッジやエンブレムの扱いを変えていて、リアでは(トヨタだと)エンブレムを小さく目立たなくし、そしてモデルネームを大きく。
よって、このデザインにおいて「ブルーグラデーション」を採用することは(面積や構造的に)難しく、また無理にそうする意味もないのかもしれません。
なお、この青いドットは(トヨタの意図を察するに)新エネルギー車すべてに共通する仕様となる可能性が高く、そして「エネルギーの種類の違い」をあらわすのは「HEV」「PHEV」といった文字列になるものと思われます。
さらには、これまで販売国や地域によって差異のあったパワートレーン表記についても「統一」されることになるのかもしれません。
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