| ホンダはこの問題につき、対象車種を拡大しながら日本国内で6回のリコールを届け出ている |
おそらくはここからも世界的に、そしてさらに対象車種も拡大するだろう
さて、日本国内では「デンソー」の燃料ポンプを搭載したクルマが突如停止し、それに後続車が追突することで死亡者が出るという痛ましい事故が発生しており、ホンダはこの問題に絡る「113万台もの」リコールを届け出ています。
そして今回、北米市場において同じ問題を理由にホンダ/アキュラ車の260万台にリコールが発表されていますが、この数字は「今年最大のリコール」となることから大きな話題に(先日テスラが発表した”200万台”のリコールを超える)。
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なお、デンソーは世界規模にて多くの自動車メーカーにパーツを供給しており、問題のあるポンプが「どのメーカーに、その期間、どれくらいの数を」供給しているのか現時点では公表されておらず、しかしデンソーは全力を挙げてこの調査を行っているものと思われ、今後同様のリコールが次々(本題外からも)発表されることになるのかもしれません。※ホンダだけでも、日本国内においては2020から断続的に範囲を拡大し、直近のものを含めると6回のリコールを届け出ている
現在、ホンダは「修理のためのパーツ」を持っていない
今回ホンダがNHTSAに届け出た内容によれば、対象となる車種はアキュラだとILX、MDX、NSX、RDX、RLX、TLX、ホンダではアコード、アコードハイブリッド、シビック、シビック・タイプR、クラリティPHEV、CR-V、フィット、HR-V、インサイト、オデッセイ、パスポート、パイロット、リッジライン(車種によって異なるが、2017年~2020年に生産された車両)。
なお、北米では「この問題による事故や負傷者の報告はない」といい、リコールの対応としては日本と同じく「ポンプ全体の交換が必要」となりますが、問題として「リコールの規模が大きいため、(ホンダが)影響を受けるすべての車両を一度に修理するのに十分な交換用燃料ポンプを持っていない」というものが報じられていて、そのためホンダは(一度ではなく)段階的にオーナーへとリコール通知を送ることになるのだそう。
最初の通知は2月上旬に出され、その後、新しい部品が入手可能になり次第”追加にて”通知が出されるそうですが、現時点では「十分な部品が入手可能になる正確な時期をお伝えすることはできない」というコメントも出されています。
参考までに、この燃料ポンプの交換にかかるのは「2~3時間」だといい、よってパーツ供給の他にも、ホンダが物理的にこれに対応できるのかどうかという課題がありそうですね。
日本ではこういった内容のリコールが出されている
上述の通り、日本でも同じ案件にてリコールが出されており、こちらはN-BOXやフリード、ヴェゼル、S660、N-WGN、N-ONE、N-VANといった日本国内専用車に加え、ステップワゴン、シャトル、オデッセイ、グレイス、ジェイド、シビック、アコード、CR-V、レジェンド、クラリティ、NSXといった幅広い車種(合計1,138,046台)が対象となっていて、その内容は以下の通り。
低圧燃料ポンプのインペラ(樹脂製羽根車)において、成形条件が不適切なため、樹脂密度が低くなって、燃料により膨潤して変形することがある。そのため、インペラがポンプカバーと接触して燃料ポンプが作動不良となり、最悪の場合、走行中エンストに至るおそれがある。
国土交通省
なお、リコールが届け出られた時点では394件の不具合が発生しており、「事故はゼロ」となっていますが、この後にこのゼロが「1」となっており、これが今後拡大しないことを祈るばかりです。
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