| 一部の販売拠点が少ないブランドにとっては厳しい結果に |
ただし消費者の利便性を考えるならば、今回の算定方法が妥当だと思われる
さて、経済産業省が2024年4月からのEV購入者に対する補助金(クリーンエネルギー自動車導入促進補助金 / CEV補助金)を発表。
2024年度ではその補助金支給の要件が大きく変わり、2023年度までは「満充電あたりの航続距離」「災害時などに活用できる車両から家電などへの給電機能」に重きが置かれ、車両あたり37万円~85万円を支給していたものの、2024年度では「その自動車メーカーの充電器設置努力」「メンテナンス体制の確立」「車両のサイバーセキュリティ対策」という3つに大きなウエイトが置かれ、これら合わせた7項目において「車両=90点、企業=110点、合計200点満点」という評価がなされ、この得点によって支給額が決定されることとなっています。※詳しい計算方法はこちら
2024年度のCEV補助金は最高85万円、最低12万円
そこで2024年度のCEV補助金についてですが、発表された内容によると、もっとも補助金が多く出るモデルでは85万円、もっとも少ないモデルでは12万円。
相当な格差が付けられているということになりますが、まずはその一部を以下に記してみます。
メーカー | モデル | CEV補助金 |
アウディ | Q4 | 65万円 |
アウディ | Q8 | 36万円 |
アウディ | E-Tron GT | 36万円 |
ジャガー | I-PACE | 12万円 |
シトロエン | E-C4 | 45万円 |
スバル | ソルテラ | 65万円 |
テスラ | モデル3 RWD | 65万円 |
テスラ | モデル3 ロングレンジ | 85万円 |
テスラ | モデルS | 52万円 |
テスラ | モデルX | 52万円 |
テスラ | モデルY | 65万円 |
トヨタ | bZ4X | 85万円 |
日産 | アリア(NISMO B9 e-4ORCE除く) | 85万円 |
日産 | リーフ | 85万円 |
BMW | i4 | 52-65万円 |
BMW | i5 | 52万円 |
BMW | i7 | 52万円 |
BMW | iX | 52万円 |
BYD | ドルフィン | 35万円 |
BYD | ATTO3 | 35万円 |
ヒョンデ | IONIQ 5 | 35-45万円 |
フォルクスワーゲン | ID.4 | 45-65万円 |
プジョー | E-208 | 45万円 |
ポルシェ | タイカン | 20万円 |
ボルボ | EX30 | 45万円 |
ボルボ | XC40 | 35-45万円 |
ホンダ | Hionda e | 65万円 |
マツダ | MX-30 | 65万円 |
メルセデス・ベンツ | EQA | 65万円 |
メルセデス・ベンツ | EQB | 65万円 |
メルセデス・ベンツ | EQC | 52-65万円 |
メルセデス・ベンツ | EQS | 52-68万円 |
レクサス | UX300e | 85万円 |
レクサス | RZ300e | 85万円 |
ロールス・ロイス | スペクター | 52万円 |
アバルト | 500e | 55万円 |
日産 | サクラ | 55万円 |
これを見るとけっこうな差があることがわかりますが、やはり航続距離が長い大型車のほうが有利な状況が見られ(メルセデス・ベンツだとEQAよりもEQSのほうが一部評価が高い)、かつ新しいモデルのほうが高い得点を得ており(サイバーセキュリティの関係だと思われる)、さらにはメジャーメーカーほど評価が高いためにBYDやヒョンデについては大きく点数が下げられています(BYDにとっては大きな痛手だと思う)。
そして拠点数という理由からなのかジャガーとポルシェの評価もかなり抑えられ、かつ共同開発を行った「スバル・ソルテラとトヨタbZ4X」においても(トヨタのディーラー数が多いからなのか)bZ4Xのほうが高得点。
今回の新基準において、ある意味では「公平」な結果ではあるものの、輸入車メーカーからは「非関税障壁」との声が上がるかもしれませんね。
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