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ルノーも「ガソリン(ハイブリッド)車の投入を活性化させる」と正式に発表。「まさか、EVが普及せずにガソリンエンジンが生き残る未来など想像もしていなかった」

2024/03/04

ルノーも「ガソリン(ハイブリッド)車の投入を活性化させる」と正式に発表。「まさか、EVが普及せずにガソリンエンジンが生き残る未来など想像もしていなかった」

| それでもルノーは他の欧州の自動車メーカーに比較すると「ガソリン車」の可能性を残していたほうではある |

とにもかくにも、多くの自動車メーカーが予想していた未来はやってこなかった

さて、「電気自動車の販売減速」という報道があちこちで聞かれるようになり、1年前とは全く異なる状況にあるのが現在の自動車業界ですが、つい先日はメルセデス・ベンツが決算報告会にて「(EV集中の姿勢を緩めて)今後もしばらくガソリン車を作り続ける」と発表したばかり。

メルセデス・ベンツ
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そして今回はルノーCEO、ファブリス・カンボリーブ氏が”ツーレッグ”なる戦略を発表し、ここでは「消費者にEV以外のラインアップを届ける」「今後10年間は内燃エンジンを自社製品に加え続ける」と正式にコメントしています。

これによってルノーはEV普及の減速に伴う市場動向に対応できるようになると期待されていて、ここ最近懸念されていた「中国製の安価なEVの進出により、EV偏重政策を採用し続ければ、一気にシェアを失ってしまう」という状況を回避できる可能性が高まったわけですね。

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ルノーはこれまでも慎重な姿勢を貫いていたが

ただ、ルノーはこれまでであっても(他の欧州の自動車メーカーやブランドとは異なって)EV一辺倒のラインアップへと移行することには慎重な姿勢を貫いており、2022年にグループ最高経営責任者(CEO)のルカ・デ・メオ氏は「ルノーの欧州ラインナップは2020年代末までにEVのみになる」という方向性を示唆したものの、”最終的には市場状況に左右される”との警告を付け加えています。

そして今回、ファブリス・カンボリーブCEOは「2040年にガソリン車とハイブリッド車が市場の40パーセントを占めるような世界は予想していなかった」と述べており、つまりルノーは2040年であってもEVの普及率が最大で60%にしかならないと考えている、ということに(トヨタは2030年のEV普及率について自動車業界全体で30%、メルセデス・ベンツは2030年における自社のEV販売比率を”100%”から50%に引き下げた)。

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よって今回発表された「ツーレッグ戦略」においては「EV投入を積極化する代わり、すべてのセグメントで(従来の計画にあった)EVに加えてハイブリッド車を提供することになりますが、同氏は以下のようにもコメントしています。

私にとって、問題は2030年にEVのみになることではありません。私たちは両足で非常に競争力のある2つのラインナップを用意し、トレンドに従うつもりです。

参考までに、ルノーは2021年に「このまま触媒の価格が高騰し続け、バッテリー価格が下がり続けると、ガソリン車の価格が上がり、EVの価格が下がるので、2025年には両者の価格が逆転し、ガソリン車のほうが高くて購入しづらい選択肢になる」と述べていますが、実際にはその3年後であってもEVは非常に高額な選択肢であり続け、それが故に普及しないという状況となっており、わずか数年前になされた予想であっても「思い描いたとおりになっていない」ことがわかりますね。

ただ、これにはユーロ7の導入内容軟化など複雑な要素が絡んでいて、しかし「状況が常に流動的、しかも急速に」想定外の方向へと動く可能性があるのが今の自動車業界であり、そのためもっとも重要なのは「事情がどう変化してもそれに(どこよりも早く)対応できるようにすること」「そのための選択肢を常に持っておくこと」なのだと思われます。

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参照:Automotive News Europe 

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