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マクラーレンF1とGMA T.50との比較レビュー動画が登場。T.50は「ゴードン・マレーがF1設計当時、実現したかったが技術の壁に阻まれた」ことを実現したクルマである

マクラーレンF1とGMA T.50との比較レビュー動画が登場。T.50は「ゴードン・マレーがF1設計当時、実現したかったが技術の壁に阻まれた」ことを実現したクルマである

| マクラーレンF1とGMA T.50の基本思想は共通しており、しかし使用される技術に「30年分の進歩」がある |

さすがゴードン・マレーが「自分以外の誰もF1の後継を作ることができない」と発言しただけのことはある

さて、マクラーレンF1は近代に製造されたクルマのの中ではもっとも高い取引金額を誇る一台ですが、「モータースポーツ参戦を考えないロードカーなのに、ル・マン24時間レースに出場して総合優勝してしまった」「その最高速が2005年まで破られなかった」「今でも自然吸気エンジン搭載車では最高速記録を保持」といったところがその価値を担保していると考えてよく、さらには「アナログなのに何十年も先を行っていた」「その後ずっとマクラーレンF1を超えるクルマを作ることができなかった」という事実がさらにその価値を高め続けているものと考えられます。

「世界でもっとも走行距離が少ないマクラーレンF1」がふたたび売りに出される。新車時には日本人コレクターへと納入され現在の走行距離は410km、その価値は30億円以上
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マクラーレンF1の設計者自らが「F1の後継」を世に送り出す

マクラーレンF1は業界を一変させたとも考えられる存在ですが、その後継ともいえるクルマが登場するには長い年月を要しており、後継として登場したうちのひとつは本家マクラーレン「スピードテール」。

マクラーレンF1の達成した速度記録、そして「センターシート」3座レイアウトを再現したハイパーカーではあるものの、このクルマはグランドツーリング的なキャラクターを持っていたため、マクラーレンF1の設計者であるゴードン・マレーが「F1後継としてはふさわしくない」と断じています。

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そして同氏がじきじきに、自身の会社(GMA=ゴードン・マレー・オートモーティブ)より発売したのがT.50であり、これは単なるF1のリメイクではなく、ゴードン・マレーがかつてF1マシンであるブラバムBT46Bに仕込んで圧倒的な威力を見せつけた「(グラウンドエフェクトを強制的に生み出す)ファン」をも内蔵するなど、さらに先へと進んだハイパーカーでもあるわけですね。

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そこで今回、ハガティが「マクラーレンF1と、GMA T.50とを比較する」という他に類を見ない動画を公開していて、すでに分かっている通り、両者の外観そしてサイズは非常に似ており、ホイールベースはほぼ同じ、しかし全幅はT.50のほうが3センチ、全長はT.50が6.5センチ大きいという差異も(実質的にはほぼ同じだと考えていい。これがゴードン・マレーの考える黄金比なのだと思わえる)。

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マクラーレンF1とGMA T.50との間には共通点も多い

搭載されるエンジンは両車ともにV12で、マクラーレンF1のほうはBMW M製の6.1リッター627馬力、一方のT.50ではずっと小さな3.9リッター、しかし出力はF1を上回る661馬力を発生させます。※最大トルクはマクラーレンF1のほうがやや大きい

なお、車体重量はマクラーレンF1が1,138kgなのに対し、T.50はなんと980kgに収まっていて、エンジンの排気量あたり出力、そして車体の軽量性を見ると「30年ぶんの進化」が盛り込まれていることがわかります(T.50ではいたずらに馬力を追求せず、バランスを重視して排気量を決定したのだとも考えられる)。

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そのほかT.50はF1のスピリットを受け継ぎつつも最新の素材や加工方法、設計ロジックなどが詰め込まれ、ストレージアクセスや開閉装置といった実用面においても進化が見られるほか、F1に搭載されていたケンウッド製に比較し、「(搭載される10個すべてを合計しても)わずか1/2しか」重量がないスピーカーシステム(しかも700Wと強力である)の搭載、加えてApple CarPlayとAndroid Autoにも対応するなど快適性においても格段の進歩が見られます。

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さらにタイヤについても「特注仕様のため非常に高価であった」F1に対し、T.50では入手しやすい既製のミシュラン製パイロットスポーツ 4Sが装着されるなど、維持にかかる費用も大きく削減されることに。

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こういった面を見るに、まさにGMA T.50はマクラーレンF1の正当な後継者で、同じ設計者でしか持ち得ない”一貫した設計思想”をもとに、「F1を設計した時代には(その思想にテクノロジーが追いつかず)できなかったこと」を現代の技術によって実現し、さらに限界を押し広げたスポーツカーだと考えることも可能です。

なお、GMA T.50は2022年の発表後間もなく予定生産台数100台を全て売り切っており、よって今からこれをオーダーすることは「不可能」。

そのため、このT.50を入手しようと考えるならば中古車しか選択肢がない(2023年3月から納車が始まっている)わけですが、今回の動画でも最大限の賛辞が贈られていること、さらにF1の相場と値上がりっぷり(1年に1億円くらい値上がりしていると言われる)からT.50も同様の評価を受けると考えられることを鑑みるに、「オーナーがまず手放さないであろう」と容易に想像でき、中古市場には簡単に登場しないのかもしれません。

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マクラーレンF1とGMA T.50との比較レビュー動画はこちら

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