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EVの修理費用が高額なことはわかっていたが。最新調査ではガソリン車よりも20%高額なこと、しかし「廃車率」は同等、フレーム修復を要する確率も低いことが判明

テスラ

| もう少しEVが普及して修理手法が確立されたり、パーツ代が安くなったりすると逆にEVの修理費用がガソリン車よりも安価になる可能性も |

なお、現在データの多くを占めるのは「テスラ車」である

さて、米国にて新しく発表された統計によると、純電気自動車(BEV)の平均修理請求額は2024年第2四半期に5,753ドルに達し、内燃機関搭載車の4,806よりも約2%も高額となったことが明らかに。

統計によると、販売の伸びが鈍化しているにもかかわらず、米国でのBEVの衝突事故請求件数は2024年第2四半期に2.5%増加していて、しかしこれは「累計」EV販売台数つまり街なかを走るEVの数が増えたためだとも考えられます。

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EVの修理費用は「高額である」とはよく言われるが

最新調査では2024年第2四半期に、修理可能な衝突被害を受けたBEVの請求件数は米国で2.5%、カナダでは3.95%増加しており、この増加は、2023年第3四半期の10.2%から2024年第1四半期には9.3%にシェアが低下したBEVの販売状況とは相反する内容です(ただし上述の通り新車販売台数と事故の件数のみを単純に比較することはできない)。

2024年第2四半期の修理可能なBEVの平均請求(修理)額は、米国で5,753ドル、カナダで6,534カナダドルだそうですが、これとは対照的に、内燃機関(ICE)搭載車の平均コストは米国で4,806ドル、カナダで4,958カナダドルと大幅に低い数字。※米国ではBEVの修理費用が(同サイズのICE車両に比べて)20%高く、カナダでは驚くべきことに31%高い

やはり修理件数が多いのはテスラである

メーカーとモデルに関して言うならば、テスラ・モデル3とモデルYの修理件数が(米国とカナダの両方にて)BEV修理台数ではトップを占めており、全ケースの半分以上を占めています(よってメーカー別でもテスラの修理件数が最も多い)。

これはもちろん「今までに販売したテスラの車両の数が非常に多い」ためであり、どうしても事故に巻き込まれる可能性が当然ながら高くなるわけですね。

テスラ・モデルY

なお、興味深いのはハイブリッド車の修理頻度も増加しており、しかしマイルドハイブリッドの場合は技術的に内燃機関搭載車と似ているため、米国だと修理費用は内燃機関搭載車と同程度に収まっていて、しかしより複雑なプラグインハイブリッドでは状況が異なり、衝突後の修理費用は内燃機関搭載車よりも12.5%高いという数字も。

このほか発表されているのは「全損(廃車)率」で、新しい年式の内燃機関搭載車とBEVとの全損率は驚くほど似ており、それぞれ9.45%と9.16%という結果となっていますが、これは「EVの修理が難しく、修理を断念し廃車にする確率が高いわけではない」ということを意味し、同時に「最近の内燃機関車は(エレクトリックパワートレーンを搭載していなくとも)構造が複雑になっており、修理よりも廃車を選択する」ケースが増えたことを意味するのかもしれません。

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もう 1 つの興味深い事実は、BEVは査定1回あたりの平均作業時間が長いものの、内燃機関搭載車と比較してフレーム修理が必要になる可能性が低いこと (5.21%対8.18%)。

これはEVの構造的完全性が内燃機関よりも高い可能性があることを示唆していますが、実際の状況確認するにはさらにデータが必要であるとも考えられます。※現在のデータの大半はテスラ車をベースにしたものであり、他メーカー製EVのシェアがもっと拡大することを待つ必要がある

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