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2025年ル・マン24時間レースはフェラーリの83号車が見事優勝。ただし最も心に残ったのはフェラーリ3台を相手に一歩も引かなかったポルシェ6号車である

Image:Ferrari

| 今年のル・マン24時間レースも「接戦」であった |

マシンの信頼性が向上してリタイアが少なくなり、性能差の調整によってタイム差も縮小している

さて、2025年のル・マン24時間レースが終了し、フェラーリがめでたく「3連覇」。

ただし総合優勝を飾ったのはワークスの50号車と51号車ではなく、AFコルセより参戦した83号車です。

続く2位はポルシェ963(6号車)、そしてフェラーリ499Pの51号車と50号車がこれに続きますが、24時間走って1位から4位までの差が「30秒に収まる」という接戦となったのが今年のル・マン。※順位一覧はこちら

今年のル・マン24時間レースは胸アツの激闘だった

なお、今年のル・マン24時間レース「ハイパーカークラス」は大いに盛り上がっており、というのも参加チームが充実したうえ、これまで実力が劣っているとされてきたLMDhシャーシ使用チームの熟成が進み、参戦チーム全ての実力が拮抗してきたため。

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とくにBMWやキャデラックというダラーラ勢のパフォーマンスが素晴らしく、実際にキャデラックは予選にて「75年の参戦歴にしてはじめて」ポールポジションを獲得し、さらにはフロントロウを独占するという状況に。

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そしてBMWも予選で速さをみせたほか、マルチマチック製シャシーを使用するポルシェも非常に高い戦闘力を見せていたわけですね。

ただし決勝が始まってみると「フェラーリとポルシェとの直接対決」という様相になってしまい、トヨタ勢は速さを発揮できず、キャデラックはなんと2台が姿を消してしまいBMWも上位に上がれないまま。

唯一気を吐いたポルシェは5号車が上位争いに絡めずに6号車が孤軍奮闘するという状況となり、しかしこの6号車は50号車、51号車、AFコルセの83号車という3台のフェラーリを相手に鬼神のような戦いっぷりを見せています(特に下の動画の9秒くらいのオーバーテイクは鮮やかである)。

参考までに、ポルシェはル・マン24時間レースではこれまでに19回の総合優勝を果たしていて、これは単一自動車メーカーとしての最多優勝記録であり、ポルシェは今回残念な結果となったものの、今回のル・マン24時間では「もっとも印象に残る走りを見せた自動車メーカー」として人々の記憶に残るものと思われます。

もう一つ参考までに、ポルシェの次に優勝回数が多いのはアウディの「13回」、3番目はフェラーリの「11回(2024年まで)」であり、フェラーリは今回の優勝によって「12回」に記録を伸ばしたということになりますね。

2025年のル・マン24時間レース「名場面」動画はこちら

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参照:FIA World Endurance Championship

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JUN

2013年より当ブログを運営中。 国産スポーツカー、ポルシェ、ランボルギーニ、フェラーリ等を乗り継ぎ現在に至ります。 単なる情報の記載にとどまらず、なにかしら自分の意見を添え、加えてクルマにまつわる関連情報(保険やメンテナンスなど)を提供するなど「カーライフを豊かにする」情報発信を心がけています。 いくつかのカーメディアにも寄稿中。

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