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【テスラ失速】2025年第2四半期の世界販売が前年比14%減、上半期でも13%の落ち込み

テスラ

| テスラの「減速」がもはや既定路線に、歯止めがかからず |

テスラ、2025年Q2世界販売が384,122台にとどまり前年比14%減

2025年7月2日、テスラは2025年第2四半期(4〜6月)の世界販売台数を発表。

これによると前年同期の443,956台から約14%減少となる384,122台にとどまっており、前年どころか2023年のQ2(466,140台)と比較しても18%減という厳しい結果に。

この結果、2025年上半期(H1:1〜6月)の販売台数は720,803台にとどまったことが明らかになっていますが、この数字は2024年上半期の830,766台から13%減、さらに2023年上半期(889,015台)からは19%のマイナスを意味しており、大幅な後退が浮き彫りとなっています。

上半期トータルでも13%減、2年前比ではなんと19%のマイナスに

販売低迷が1四半期だけの一時的な現象ではないことは通期の累計台数の推移を見れば明白で、つまりテスラの成長が止まり、さらに縮小へと向かっていることもわかりますが、なんと「テスラの(上半期の)販売は3年連続で減少している」ということに。

  • H1 2023:889,015台
  • H1 2024:830,766台(前年比6.5%減)
  • H1 2025:720,803台(前年比13.2%減/2年前比19%減)

モデル3/Yは堅調も、S/X/サイバートラックは1万台ちょっと

今回の2025年Q2においても、テスラの売上の柱であるモデル3とモデルYが依然として主力。

この2車種だけで373,728台を占め、全体の97%以上を構成しています。

一方で、サイバートラックを含む「その他モデル(Model S / X / Cybertruck)」の合計はわずか10,394台。

かつて「年25万台を目指す」とされたサイバートラックですが、現状では年4万台ペースが限界となっていて、これでは目標に遠く及ばず、サイバートラックが救世主になる可能性はますます薄れつつあるのが実情です。※それでもエレクトリックトラックとしては圧倒的に売れている部類ではある

生産台数は販売を上回る、在庫過剰の懸念も

なお、テスラのQ2生産台数は410,244台ですが、これは販売台数(384,122台)を26,122台上回っていて、この傾向はQ1(生産 > 販売:25,934台)でも見られており、(販売よりも生産が多いため)2四半期連続で在庫が積み上がっていることになります。

特に問題視されるのが、「その他モデル」の生産が販売台数を3,015台上回っている点で、モデル S/Xやサイバートラックは人気が比較的低く、在庫車両の販売に時間がかかるのは必至であり、倉庫スペースの確保や、値下げを迫られる可能性も否定できません。

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しかし、そのロボタクシー計画も遅延・迷走中で、現実とのギャップは埋まらないままでもあり、7月23日に予定されているQ2決算発表会(アナリストコール)に注目が集まっている状況です。

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  • この記事を書いた人

JUN

2013年より当ブログを運営中。 国産スポーツカー、ポルシェ、ランボルギーニ、フェラーリ等を乗り継ぎ現在に至ります。 単なる情報の記載にとどまらず、なにかしら自分の意見を添え、加えてクルマにまつわる関連情報(保険やメンテナンスなど)を提供するなど「カーライフを豊かにする」情報発信を心がけています。 いくつかのカーメディアにも寄稿中。

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