
Image:Ringbrothers
| アメリカ屈指のレストモッド集団、リングブラザーズが次なるターゲットに選んだのは、なんとアストンマーティンDBS |
「アメ車っぽい」アストンマーティンDBSが題材に選ばれたのは「必然」か
アメリカを拠点としてハイエンドなレストモッドを手掛ける「Ringbrothers(リングブラザーズ)」。
これまでフォード・マスタングやシボレー・カマロといったアメリカン・マッスルカーを中心に数々の名車をレストモッドし、ロバート・ダウニーJr.ら著名人に提供してきたしてきた彼らですが、今回は意外なモデルを手がけることに。
その「意外なモデル」とはイギリスの名門、「アストンマーティン」DBSです。
このDBSは、2025年8月に開催されるモントレー・カーウィークの「The Quail, A Motorsports Gathering(ザ・クエイル)」にて正式公開される予定で、現在Instagramを通じて徐々にティーザー画像が公開されています。
「ダーティ・マティーニ」と名付けられたアストンマーティンDBSとは?
ティーザー画像の中には、「Aston Martini」と刻まれたバルブカバーが写っており、これは「Aston Martin(アストンマーティン)」と「Martini(マティーニ)」とを掛けた洒落なのだと思われます。
これは映画『007』シリーズでおなじみ、ジェームズ・ボンドが運転するボンドカーとしてのアストンマーティン、そして「ステアせずシェイクで(shaken, not stirred)」で有名なマティーニに関するセリフを彷彿とさせるもので、007シリーズのファンであれば「ニヤリ」とせざるをえないところなのかもしれません。
さらにリングブラザーズ自身もInstagramで「This one is sure to be one Dirty Martini(これはまさに“ダーティ・マティーニ”だ)」とコメントしており、ユーモアとセンスが光るプロジェクト名となっています。
アストンマーティンらしからぬ「シェーカーフード」も装備
エンジン上部には、シェーカーフードのような吸気口が見られ、これは本来、エンジンに直接取り付けられ、エンジンの振動とともに“揺れる”ことでその名がついた(アメリカンマッスル特有とも言える)パーツですが、マッスルカー文化を得意とするリングブラザーズならではの演出であり、アストンマーティンでは極めて珍しい仕様です。
ルーバー付きライトの写真も公開。ただし詳細は不明
もう一つのティーザーには、ルーバー付きのランプユニットが写っていて、これがテールライトなのかどうかは明らかにされておらず、しかしいずれにしても、クラシックなDBSの純正デザインとは一線を画す仕上がり、そしてリングブラザースが得意とする「レトロフューチャーな」仕上がりになることは間違いなさそうですね。
アストンマーティンDBSとは? その歴史を簡単におさらい
今回のレストモッドでベースとなる初代アストンマーティンDBSは1967年に登場し、当初は4.0リッター直列6気筒エンジン(280馬力)を搭載するハイパフォーマンスカー。
1969年には、5.4リッターV8(320馬力)モデルが追加され、5速MTまたはクライスラー製3速ATが選択可能となっています。
Image:Astonmartin
V8モデルには15インチのアルミホイールやベンチレーテッドディスクブレーキが採用され、当時のアメリカン・マッスルカーにも通じるようなファストバックスタイルを持っていたのが特徴で、そのルックスは現代のアストンマーティンからは到底想像できないものですが、そこがリングブラザースを動かすきっかけになったのかもしれません。
なお、映画『女王陛下の007(On Her Majesty’s Secret Service)』では、ジョージ・レーゼンビー演じるジェームズ・ボンドがこのDBSを運転し、映画史に名を刻んでいます。
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公開はモントレー・カーウィーク2025。さらなる情報に期待
リングブラザーズが手がける「ダーティ・マティーニ」ことアストンマーティンDBSは、モントレー・カーウィークの目玉の一つとなる可能性大。今後の追加情報にも注目が集まります。
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参照:CARBUZZ, ringbrothers(Instagram)