
Image:BMW
| BMWは「変化してゆく環境」への取組に熱心である |
とくに若年層の”囲い込み”には意欲的
BMWのハイパフォーマンス部門「M」が新しい世代のファン層にアピールするための施策を強化しているとして話題に。
2018年にはデジタル上のコミュニティ「M Town」を立ち上げましたが、今回さらに「Gen M」というプログラムを始動していて、これはMモデルのオーナー、Mパフォーマンスパーツのユーザー、Mモータースポーツのレーシングドライバー、そして未来のMユーザーを含む幅広い層を対象にした“コミュニティ戦略”です。
BMWはかねてよりこういった「若年層の取り込み」に対しては熱心なことでも知られていて、ポテンシャルユーザーの趣味趣向の変化を感じ取ったうえで”これまで自動車業界とは接点がなかったイベント”等にも積極的に関与するなどの活動を行っていますが、この「Gen M」もまた、そういった新しい活動の一環なのだと思われます。※変化に敏感、という意味においては「環境に対する取り組み」にもそれが現れているのかもしれない
レース現場での体験型イベント
ただ、今回のGen Mにつき、「リアルとバーチャルの融合」、あるいは「むしろリアルを重視」しているところが新しく、まずBMWは「Gen M」関連イベントを世界各地の24時間耐久レースにて展開。
専用の「Mクラブハウス」を設置し、ファンがMブランドの世界観を体験できる仕掛けを用意しています。
「Gen M」はストリートカルチャーを前面に
BMWの公式発表によると、Gen Mは「モータースポーツ、ストリートスタイル、MモデルとMバイクを軸とした独自のカルチャー」を祝福するもの。
Mパフォーマンスパーツによるカスタムユーザーや、SNSを通じたファンコミュニティをつなぎ、ライフスタイルとテクノロジー、伝統と革新を融合させる、としています。
なお、これに先駆けてKITHとのコラボレーションを行うなどその兆候も端々に感じ取られ、さらに「M」ではないものの、バイク(モトラッド)においてもストリート&カルチャーブランド「デウス・エクス・マキナ」との共同展開を行うといった動きも見られます。
Image:KITH
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ソーシャルメディア戦略と「香水」まで
Gen Mでは「リアル」に連動する形でSNSを重視した取り組みを行っており、今年のル・マン24時間レースでは「新型M5ツーリングを展示し、ファンがドライバーと一緒にサインをしたり、記念撮影できる企画」をSNS上にて大々的に告知したうえで実施(もちろんイベント開催時・開催後のUGCも期待している)。
さらに、ミュンヘンのグロッケンバッハ地区に専用クラブハウスを開設し、DJイベントやインスタ映えを意識した仕掛けを展開済み。
なお、興味深いのは、フェラーリのように「グッズ販売」にも力を入れ始めている点で、Gen Mでは香水コレクションを発売予定だとされ、「1972」と「1985」の名を冠したフレグランスはそれぞれ3.0 CSLとE30 M3を記念したものだと説明しています。
ファンを“本気”で取り込む戦略
BMWはプロモーション映像「Gen M – United by Performance」を公開し、M1や3.0 CSLを中心に“リアルなMファン”を登場させていますが、中には「Gen M」のタトゥーを入れる熱狂的ファンも登場するなど、Mブランドをカルチャーとして根付かせようとする姿勢がうかがえますね。
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まとめ
BMW Mの「Gen M」は、今すぐ若者がMモデルを購入できるわけではありませんが、ブランドへの憧れやコミュニティ参加を通じて将来の顧客基盤を築く狙いがその根底にあります。
高額化が進むMモデルを“手の届かない存在”にせず、カルチャーとして浸透させられるかどうかがこのキャンペーン、ひいてはMモデルの成否を分けそうですが、F1を中心としたモータースポーツ人気が高まり、かつ新しく流入している(モータースポーツの)ファンは若年層が主流だというので、BMWの狙いは「けっこう的を射ている」のかもしれません。
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参照:BMW