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アストンマーティン「ヴァルハラ」ついに顧客へと初納車。1079馬力のPHEVハイパーカーが公道へ解き放たれる【動画】

アストンマーティン「ヴァルハラ」ついに顧客へと初納車。1079馬力のPHEVハイパーカーが公道へ解き放たれる【動画】

| 様々な紆余曲折を経てついに納車開始 |

この記事のハイライト:ヴァルハラが示すアストンマーティンの新時代

  • 記念すべき瞬間: アストンマーティンの量産型ハイブリッド・スーパーカー「ヴァルハラ」の顧客向け第1号車が英国で納車
  • 幸運なオーナー: 納車を受けたのは著名な野生動物映像作家、マイケル・メイズ氏
  • 史上最強のハイブリッド: 4.0リッターV8ツインターボエンジンと3基のモーターを組み合わせ、システム合計1,079PS(1065 hp)を発揮
  • 驚愕の性能: 0-100km/h加速はわずか2.5秒、最高速度は350km/h
  • 新基軸のパワートレイン: アストンマーティン専用のフラットプレーンV8と、モーター内蔵の新開発8速DCTを初採用
1,000馬力超え2.3億円超のハイパーカー、アストンマーティン「ヴァルハラ」が開発テスト中に危険運転、現地保安官によって「御用」となる
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北欧神話の名を冠した「究極のドライバーズカー」が降臨

アストンマーティンがF1技術を惜しみなく投入し、未来のスーパーカー像を提示する「ヴァルハラ(Valhalla)」—北欧神話で戦士たちが集う「英霊の館」の名を冠したこの車が、ついに公道へと降り立つことに。

このヴァルハラは、アストンマーティンにとって初の量産型ミッドシップ・プラグインハイブリッド(PHEV)スーパーカーであり、ブランドの新しい歴史を刻む重要な一台です。

そして今回、記念すべき顧客向け第1号車がイギリスのオーナーに納車される様子がYouTubeにて公開されています。

オーナーと車両の仕様

英国で最初にヴァルハラを手にした人物

単なるスピードの追求に留まらず、F1譲りのアクティブエアロダイナミクスと革新的なハイブリッドシステムで武装したヴァルハラ。

この「顧客向け第一号車」を納車したのはアストンマーティン・チチェスター(正規ディーラー)で、専用のヴェールがなんとも強いインパクトを放っています。

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  • オーナー名: マイケル・メイズ(Michael Maes)氏
  • 職業: 野生動物映像作家

自然のダイナミズムを追い求める映像作家へと「人類が生み出した最もダイナミックなハイブリッドマシン」が渡されたことは、非常に象徴的な出来事かもしれませんね。

納車された車両のディテール

マイケル・メイズ氏のヴァルハラは、公道で強い存在感を放つカラーリングが特徴で、控えめながらも洗練されたカラーリングを持つ個体。

  • エクステリアカラー: シルバー
  • コントラスト: マットカーボンファイバーの表面(ディフューザーなど)がボディカラーとの対比に
  • アクセント: グリルやサイド、ディフューザーのエッジに、ボディと合わせたシルバーのアクセントが施される
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ヴァルハラの心臓部:究極のプラグインハイブリッドシステム

ヴァルハラは、アストンマーティンの未来を担う技術の結晶で、以下のような特徴を持っており、強力無比なV8ツインターボエンジン、そこへ3基のエレクトリックモーター(フロントに2つ、リアに1つ)が組み込まれています。

  • 初の試み: ブランド初の量産型PHEVスーパーカーであり、アストンマーティン専用に開発された4.0リッターV8ツインターボエンジンと電動パワートレインを組み合わせた4WDマシン

ヴァルハラ 主要スペック(目標値)

項目スペック特徴・詳細
システム最高出力1,079PS (1065 hp)驚異の4桁馬力
システム最大トルク1,100Nm (811 lb-ft)
内燃エンジン出力828PS (817 hp)フラットプレーン・クランクシャフト採用のV8(メルセデスAMG由来)
モーター合計出力251PS (248 hp)3基の電気モーターを装備
トランスミッション8速DCT新開発。リアモーターと電子制御ディファレンシャル(E-デフ)を内蔵
駆動方式ミッドシップ4WDフロントアクスルのモーターによるトルクベクタリング機能付き
0-100km/h加速2.5秒
最高速度350km/h
車両価格(税込)1億2,890万円(限定999台)マクラーレンW1、フェラーリ F80と比較するとかなり割安
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F1技術が公道にもたらす革新

ヴァルハラは単なる「速いクルマ」ではなく、F1チームとの協業によって様々な革新的な技術が導入されています。

  • カーボンモノコックシャシー: 最高の剛性と軽量化(乾燥重量1,655kg)に貢献
  • アクティブエアロダイナミクス:
    • 241km/h(150 mph)で600kgものダウンフォースを発生
    • グリル背後のフロントウィングやアクティブリアウィングは0.5秒以内で動作し、走行状況に応じて空力バランスを最適化
  • プッシュロッド・サスペンション: F1にインスパイアされた構造を持ち、高度な運動性能と快適性を両立
  • EVモード: 最高速度140km/h、航続距離約14kmのゼロエミッション走行も可能。都市部での利便性も確保

ヴァルハラは、アストンマーティンがF1で培ったノウハウを、一般のハイパーカー市場に持ち込み、「パフォーマンス」「電動化」「ラグジュアリー」の三位一体を最高レベルで実現したモデル。

そこには「ヴァルキリー」からの技術的フィードバックも少なくはないはずで、そしてこのヴァルハラの企画時と今とでは経営体制が変わっているため、おそらく今後(ヴァルキリーはもちろん)ヴァルハラのようなクルマが発売される可能性は非常に低く、将来的には高いコレクション価値を発揮するクルマではないかと考えています。

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結論:ヴァルハラが示すハイパーカーの新たな基準

アストンマーティン・ヴァルハラの初納車は単なる製品のデリバリー以上の意味を持っていて、これはアストンマーティンが内燃機関の伝統を守りつつ電動化という未来へ向けた明確な一歩を踏み出した「歴史的な証」。

1,079PSという驚異的なパワー、そしてF1譲りの空力・シャシー技術、そしてゼロエミッション走行を可能にするPHEVシステムはヴァルハラを新世代のハイパーカーの基準へと押し上げることはまちがいなく、限定999台という希少性も相まって、ヴァルハラは今後、公道とサーキットの両方においてアストンマーティンの技術力とプレステージ性を世界に示していくこととなりそうです。

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参照:TFJJ(YouTube)

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