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ポルシェが方針転換。新型フラッグシップSUV「K1」にV8エンジンの搭載を決定、EV計画を大幅修正へ

ポルシェ

| この「K1」はEVとして設計され、EVならではの広大な室内空間が売り物とされていたが |

V8エンジン搭載となるとカイエンとの境界線が曖昧に

ポルシェがEVシフトの計画を大胆に修正し、次世代のフラッグシップSUV(開発コード:K1)にV8エンジンを搭載するという衝撃的なニュース。

「全ラインナップの電動化」を急いでいたポルシェがなぜ今、大排気量の内燃機関へ回帰することになったのか。

その背景に加え、ヴェールに包まれた新型フラッグシップSUVの正体に迫ります。

この記事の要約

  • パワートレインの変更:EV専用計画を撤回し、V6およびV8ガソリンエンジンの搭載を決定
  • 新プラットフォームの採用:EV用のSSPではなく、内燃機関向けのPPCプラットフォームを使用
  • 市場の現実への対応:北米を中心としたEV需要の減退と、顧客からの根強い多気筒エンジンへの要望に対応
  • ライバルはアウディQ9:アウディの次世代大型SUVと主要コンポーネントを共有し、実用性と性能を両立

ポルシェファンにとってこれほど刺激的なニュースはなく、新型フラッグシップ(通称K1)が(BEVとしての登場という初期の計画から)一転してガソリンエンジン、しかもV8を心臓部に持つことが明らかに。

これは世界的なEVシフトへの停滞がポルシェという巨人をも動かし、ポルシェが本気で「ガソリン回帰」へと動き出したことを意味します。

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新型フラッグシップSUV「K1」の概要とスペック

新型K1は、現行のカイエンよりもさらに大きく、ラグジュアリーな3列シート(5人〜7人乗り)を備えたポルシェ史上最大・最強のSUVになると目されています。

特筆すべきは、フォルクスワーゲングループの最新プラットフォーム「PPC(プレミアム・プラットフォーム・コンバッション)」の採用で、これにより、伝統的なガソリンエンジンと、強力なプラグインハイブリッド(PHEV)との両立が可能となるわけですね。

つまり当初計画されていたEV専用プラットフォーム「SSP」の使用を見送り、そしてマカン後継モデルがアウディQ5との高い共通性を持つという事実とあわせると、ポルシェ内における「フォルクスワーゲン / アウディ濃度」が上昇することをも示唆しています。※プラットフォームの変更により、車体デザインも大幅に変更されるはずである

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■ 予想スペック・パワートレイン一覧

項目予想詳細
プラットフォームPPC (Premium Platform Combustion)
エンジンオプション3.0L V6 / 4.0L V8 ツインターボ
最高出力約350ps 〜 730ps
シート構成5人乗り または 7人乗り設定
生産拠点スロバキア・ブラチスラバ工場
登場時期2027年頃(アウディQ9の約1年後)

なぜポルシェは「V8」を選んだのか?市場のリアルな要求

今回「V8」を選択したことにつき、ポルシェのオリバー・ブルーメCEOは「市場の現実と顧客の要求の変化」を理由に挙げており、これには以下の3つの要因が考えられます。

  1. EV需要の冷え込み:特に主要市場であるアメリカにおいて、高価格帯EVの普及スピードが予想を下回っていること
  2. 多気筒エンジンへの愛着:ポルシェの顧客層は、モーターの静粛性よりもV8エンジンが放つ高揚感やサウンドを依然として重視していること
  3. 柔軟な戦略:EV専用プラットフォームではなく内燃機関対応のプラットフォームにすることで、将来的に電気・ガソリン・PHEVを市場に合わせて出し分ける「保険」をかけたこと

加えて、ライバルのダウンサイジング傾向、V6や直6の採用に対するアドバンテージの確保という意味合いもあるのかもしれません。

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アウディQ9やBMW X7との位置付け

新型K1は、同じグループのアウディが2026年後半に発表予定の「Q9」と兄弟車の関係になりますが、ポルシェ版はアウディの豪華版というわけではなく・・・。

  • BMW X7 / メルセデス・ベンツ GLSとの比較:ポルシェはより「ドライバーズカー」としての側面を強調。V8モデルでは、カイエン ターボGTのような圧倒的なサーキット性能と、3列シートの利便性を融合させることが期待されている
  • カイエンとの差別化:カイエンが「スポーツSUV」の指標であるのに対し、K1は「究極のラグジュアリーとパフォーマンスの融合」を目指し、ロールスロイス・カリナンやベントレー・ベンテイガの領域に一歩踏み込む存在になる
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ポルシェの「マルチパスウェイ」戦略

今回の決定はポルシェが「EV一本の未来」を捨て、複数の選択肢を残す戦略に舵を切ったことを意味します。

実際のところ、新型K1がV8エンジンを搭載するというニュースは、多くのポルシェファンにとって「伝統の継承」として歓迎されるであろうことは間違いなく、EVの加速性能も魅力ではあるものの、V8が奏でるビートと長距離移動での安心感は依然としてフラッグシップに求められる要素であり、ポルシェはこれを高い次元でバランスさせることが期待されているというわけですね。

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参照:Autocar

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